第15回 言語聴覚士国家試験 第197問
補聴器・人工内耳第15回
耳型採取について誤っているのはどれか。
- 1.初回のみ医師の指示を要する。 ✓
- 2.印象剤はシリコン(silicone)製剤が優れている。
- 3.印象剤は耳輪脚裏から耳甲介腔全体に注入する。
- 4.外耳道奥に圧を加えないよう印象剤を注入する。
- 5.イヤブロック(綿球やスポンジ)を外耳道第2弯曲部に留置する。
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 初回のみ医師の指示を要する。
耳型採取は初回のみならず、補聴器の再調整や買い替え時など**毎回医師の指示を要し、医師の指示がない場合は言語聴覚士が独断で実施できません**。初回以降も医学的な確認が必要です。
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【各選択肢の解説】
1. 初回のみ医師の指示を要する。
❌ 誤り。耳型採取は初回に限らず、**補聴器調整・再作成のたびに医師の指示を必要と**します。言語聴覚士は医師の指示下でのみ実施できる医学的手技です。
2. 印象剤はシリコン(silicone)製剤が優れている。
✅ 正しい。シリコン製剤は弾性に優れ、除去時の耳道損傷が少なく、精度も高いため、アルジネート製剤よりも**臨床的に優れた標準的な印象剤**です。
3. 印象剤は耳輪脚裏から耳甲介腔全体に注入する。
✅ 正しい。耳型採取の手技として、耳輪脚裏(耳輪の内側の凹部)から始めて耳甲介腔全体に均一に印象剤を注入する方法が標準です。
4. 外耳道奥に圧を加えないよう印象剤を注入する。
✅ 正しい。外耳道奥(鼓膜に近い部分)への過度な圧加は鼓膜損傷のリスクがあるため、**ゆっくり低圧で注入**し、特に奥部への圧加は避けるべきです。
5. イヤブロック(綿球やスポンジ)を外耳道第2弯曲部に留置する。
✅ 正しい。イヤブロック(外耳道の奥部を塞ぐための綿球またはスポンジ)は、外耳道第2弯曲部に適切に留置して、印象剤が外耳道奥に進入しすぎるのを防ぎます。
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【試験対策ポイント】
耳型採取実施の法的制限(重要)
| 項目 | 規定 |
|---|---|
| 初回採取 | 医師の指示 必須 |
| 2回目以降 | 医師の指示 必須(毎回) |
| 自動更新 | 法律上は不可 |
| STの立場 | 医師の指示下での実施のみ |
耳型採取の技術的ポイント
- 印象剤:シリコン製(優れている)>アルジネート製
- 奥部への圧:厳禁(鼓膜損傷リスク)
- イヤブロック位置:外耳道第2弯曲部(鼓膜近接防止)
- 採取範囲:耳輪脚裏から耳甲介腔全体まで均一注入
頻出の言語聴覚士の制限事項
- 医師の指示がない初診患者への検査実施:不可
- 耳型採取の「独断実施」:不可
- 初回のみ医師指示で以後独立実施:法律上不可