STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第15回 言語聴覚士国家試験 第26問

学習心理学第15回
負の強化はどれか。
  1. 1.行動の結果好ましくない事態が取り除かれることにより、その行動の頻度が増大する。 ✓
  2. 2.行動の結果好ましくない事態が生じることにより、その行動の頻度が減少する。
  3. 3.行動の結果好ましい事態が取り除かれることにより、その行動の頻度が増大する。
  4. 4.行動の結果好ましい事態が生じることにより、その行動の頻度が増大する。
  5. 5.行動の結果好ましい事態が取り除かれることにより、その行動の頻度が減少する。

正答:1番

解説
■ 正答:1番 — 行動の結果好ましくない事態が取り除かれることにより、その行動の頻度が増大する。 負の強化とは、「好ましくない状況(嫌悪刺激)が取り除かれる」という報酬によって、その行動が増えることを指します。ここで注意すべきは、「負=悪い」という誤解です。負の強化は「刺激を引き去る(マイナスの操作)」という意味であり、その結果として行動が増える(強化される)ため、行動随伴性としては「好ましい」ものです。1番は「嫌なことが終わる→その行動を繰り返す」という負の強化の定義そのものです。 --- 【各選択肢の解説】 1. 行動の結果好ましくない事態が取り除かれることにより、その行動の頻度が増大する。 ✅ 正しい。これが負の強化の定義です。例:歯磨きをすると歯痛が解消される→歯磨き行動が増える。または勉強をすると親の叱責が終わる→勉強行動が増える。 2. 行動の結果好ましくない事態が生じることにより、その行動の頻度が減少する。 ❌ 誤り。これは「正の罰」の定義です。好ましくない事態が「生じる(追加される)」ため、行動は減少します。例:触火すると火傷する→触火行動が減る。 3. 行動の結果好ましい事態が取り除かれることにより、その行動の頻度が増大する。 ❌ 誤り。好ましい事態が「取り除かれる」のに、行動が「増大する」というのは矛盾しています。実際にはこの場合行動は減少します(負の罰)。例:優等生になると親からの褒美がなくなる→その行動が減る。 4. 行動の結果好ましい事態が生じることにより、その行動の頻度が増大する。 ❌ 誤り。これは「正の強化」の定義です。負ではなく正の強化です。例:勉強すると褒められる→勉強行動が増える。 5. 行動の結果好ましい事態が取り除かれることにより、その行動の頻度が減少する。 ❌ 誤り。これは「負の罰」の定義です。強化ではなく罰であり、行動は減少します。例:良い成績を取ると特典がなくなる→その行動が減る。 --- 【試験対策ポイント】 強化と罰、正と負の組み合わせ: | 操作 | 好ましい刺激追加 | 好ましくない刺激除去 | 好ましい刺激除去 | 好ましくない刺激追加 | |---|---|---|---|---| | 用語 | 正の強化 | 負の強化 | 負の罰 | 正の罰 | | 結果 | 行動増加 | 行動増加 | 行動減少 | 行動減少 | | 例 | 褒める・報酬 | 叱責中止・痛み解消 | 褒美削除 | 罰・叱責追加 | 重要な誤解回避: - 「負」≠「悪い」。負は「刺激を引き去る(マイナス操作)」の意味 - 「負の強化」は行動を増やす(強化だから) - 強化=行動増加、罰=行動減少 解答のコツ: 選択肢1と4で迷う場合、「負」とついているなら「除去」を探す。選択肢2と5で迷う場合、「強化」なら行動増加、「罰」なら行動減少を確認する。
関連

▶ 第15回 全問一覧

▶ 学習心理学 の過去問一覧