STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第15回 言語聴覚士国家試験 第30問

精神医学第15回
防衛機制として適切でないのはどれか。
  1. 1.投影
  2. 2.抑制 ✓
  3. 3.合理化
  4. 4.昇華
  5. 5.退行

正答:2番

解説
■ 正答:2番 — 抑制 抑制は防衛機制ではなく、意識的な心理過程です。防衛機制はすべて無意識的に働く心理メカニズムであるのに対し、抑制は意図的に不快な思考や衝動を意識から遠ざけようとする制御行動であり、より高次の心理機能です。 --- 【各選択肢の解説】 1. 投影 ✅ 正しい防衛機制。自分の受け入れがたい欲望や感情を、他者に帰属させる無意識的メカニズム。例:自分の攻撃性を他者が攻撃的だと知覚する。 2. 抑制 ❌ 防衛機制ではない。意識的コントロール下で不快な思考や感情を抑え込む制御的過程であり、無意識的な防衛機制ではない。抑圧(repression)と混同しやすいが異なる概念。 3. 合理化 ✅ 正しい防衛機制。受け入れられない行動や感情に対して、もっともらしい理由をつけて正当化する無意識的プロセス。例:失敗を「やる気がなかったから」と言い張る。 4. 昇華 ✅ 正しい防衛機制。受け入れられない衝動やストレスを、社会的に価値のある活動(芸術・スポーツ・学習など)へ転換する。最も適応的な防衛機制の一つ。 5. 退行 ✅ 正しい防衛機制。ストレス下で心理的発達段階を遡行し、幼稚な行動や反応を示す無意識的メカニズム。例:入院患者が赤ちゃんのような話し方をする。 --- 【試験対策ポイント】 防衛機制 vs 抑制の区別 | 項目 | 防衛機制 | 抑制 | |---|---|---| | 意識性 | 無意識的 | 意識的 | | 自動性 | 自動的に生じる | 意図的にコントロール | | 例 | 投影・合理化・昇華 | 怒りを抑える・泣きたいのを我慢する | 頻出防衛機制一覧 - 投影:他者に帰属 - 合理化:もっともらしい理由づけ - 昇華:価値のある活動へ転換 - 退行:幼稚な行動への逆戻り - 抑圧:無意識への押しやり - 否認:現実を認めない - 置き換え:対象を変更 - 補償:別の面で補う 紛らわしい用語 - 「抑制」:意識的・制御的 - 「抑圧」:無意識的・防衛機制
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