第15回 言語聴覚士国家試験 第34問
生涯発達心理学第15回
正しい組み合せはどれか。
- 1.量の保存 ― 三つ山問題
- 2.友人関係 ― ストレンジ・シチュエーション法
- 3.児童の愛着 ― 誤信念課題
- 4.乳児の知覚 ― 選好注視法 ✓
- 5.象徴機能 ― 馴化・脱馴化法
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — 乳児の知覚 ― 選好注視法
乳児の知覚能力(特に視覚的好みや識別能力)を測定する最も標準的な方法が選好注視法です。乳児がどの刺激をより長く見つめるか(注視時間の差)から、その知覚能力や弁別能力を推測します。
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【各選択肢の解説】
1. 量の保存 ― 三つ山問題
❌ 誤り。量の保存はピアジェの保存概念課題(6~7歳頃)で測定します。三つ山問題は「空間的視点取得能力」(他者の視点から風景がどう見えるか)を測定する課題で、異なる発達領域です。
2. 友人関係 ― ストレンジ・シチュエーション法
❌ 誤り。ストレンジ・シチュエーション法はエインスワースが開発した「愛着パターン」を測定する方法です。友人関係は観察法やインタビューなど異なる手法で評価されます。
3. 児童の愛着 ― 誤信念課題
❌ 誤り。誤信念課題(Sally-Anne課題など)は「心の理論」(他者の信念が現実と異なることを理解する能力)を測定するもので、4~5歳頃の認知発達を評価します。愛着測定には選択肢2のストレンジ・シチュエーション法が用いられます。
4. 乳児の知覚 ― 選好注視法
✅ 正しい。選好注視法(visual preference procedure)は生後数ヶ月の乳児でも実施可能で、異なる2つの刺激の中でどちらをより長く見るかで知覚能力(色彩弁別、顔認識、パターン認識など)を客観的に測定します。乳児研究における最重要方法の一つです。
5. 象徴機能 ― 馴化・脱馴化法
❌ 誤り。象徴機能(物体で他の物を表象する能力:ピアジェ前操作期)は、ごっこ遊びの観察や描画分析で評価されます。馴化・脱馴化法は、反復刺激への反応低下(馴化)と新奇刺激への反応復帰(脱馴化)を利用した、乳児の「刺激弁別能力」や「記憶」を測定する方法です。
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【試験対策ポイント】
測定対象と評価手法の対応(頻出パターン)
| 発達領域 | 対象年齢 | 測定方法 | 測定内容 |
|---|---|---|---|
| 乳児知覚・弁別 | 生後数ヶ月~ | 選好注視法 | 視覚的好みや刺激弁別 |
| 乳児記憶・弁別 | 生後3~12ヶ月 | 馴化・脱馴化法 | 刺激への慣れと新奇性認知 |
| 愛着パターン | 12~18ヶ月 | ストレンジ・シチュエーション法 | 安全基地機能・分離不安 |
| 空間視点取得 | 4~5歳 | 三つ山問題 | 自己中心性の脱却 |
| 心の理論 | 4~5歳 | 誤信念課題 | 他者の信念理解 |
| 保存概念 | 6~7歳 | 保存課題 | 物理量の恒存性理解 |
| 象徴機能 | 2~4歳 | ごっこ遊び観察 | 物の代替機能理解 |
キーワード:「乳児=選好注視法・馴化脱馴化法」「幼児=行動観察・課題遂行」