第15回 言語聴覚士国家試験 第65問
言語発達障害学第15回
ダウン症について誤っているのはどれか。
- 1.伝音難聴の合併が多い。
- 2.先天性心疾患が40〜50%に合併している。
- 3.21番染色体のトリソミーが95%を占める。
- 4.筋緊張が高い。 ✓
- 5.眼の屈折異常の合併が多い。
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — 筋緊張が高い。
ダウン症は筋緊張が「低い」(筋緊張低下)が特徴であり、「高い」というのは誤りです。筋緊張低下により、発達遅滞、運動制御の困難さ、姿勢異常が生じます。その他の選択肢は全てダウン症の一般的な合併症・特徴です。
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【各選択肢の解説】
1. 伝音難聴の合併が多い。
✅ 正しい。ダウン症では中耳炎が頻発し、伝音難聴の合併率は極めて高く、聴力検査は重要な評価項目です。感音難聴よりも伝音難聴が主体となります。
2. 先天性心疾患が40~50%に合併している。
✅ 正しい。ダウン症における先天性心疾患の合併率は40~60%(教科書によって異なるが30~50%の記載もあり)とされており、特に房室中隔欠損が多くみられます。
3. 21番染色体のトリソミーが95%を占める。
✅ 正しい。ダウン症の95%は標準型トリソミー21です。残り5%は転座型(3~4%)や嵌合型(1%以下)です。
4. 筋緊張が高い。
❌ 誤り。ダウン症の特徴は筋緊張低下(低緊張)です。このため首すわり・寝返り・座位獲得などの発達段階が遅れ、将来的に運動機能障害をもたらします。「高い」と述べるのは完全な誤りです。
5. 眼の屈折異常の合併が多い。
✅ 正しい。ダウン症では斜視、近視、遠視などの屈折異常が多く合併し、視覚発達に影響を与える可能性があります。
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【試験対策ポイント】
ダウン症の主要合併症・特徴
| 項目 | 特徴・発生率 |
|---|---|
| 筋緊張 | **低下(筋緊張低下)** ← 紛らわしい! |
| 先天性心疾患 | 40~50% |
| 伝音難聴 | 頻発(中耳炎が主因) |
| 眼の屈折異常 | 多い(斜視・近視・遠視) |
| 染色体 | 21番トリソミー95%(転座型・嵌合型も存在) |
| 顔貌 | 巨舌・ハイアーチ口蓋・眼裂斜下 |
| 腸管異常 | 十二指腸閉鎖・食道閉鎖 |
| 白血病 | リスク増加(特に急性白血病) |
**頻出の誤答パターン**
- 「ダウン症=筋緊張高い」と誤解する受験生が多い。実際には「低い」のが原因で発達遅滞につながる
- 先天性心疾患の合併率は試験頻出(40~50%は必出)
- 伝音難聴は「感音難聴よりも多い」点が重要