STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第15回 言語聴覚士国家試験 第80問

器質性構音障害第15回
側音化構音の訓練に用いられるのはどれか。 a.鼻息鏡 b.バイトブロック c.外鼻孔の閉鎖 d.語音弁別訓練 e.舌の脱力訓練 1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e

正答:2番

解説
■ 正答:2番 — a,e(鼻息鏡と舌の脱力訓練) 側音化構音は舌側部の筋緊張が高く、舌が口蓋に吸着しているために舌中央の狭窄が形成できず、舌側部から音が漏れる障害です。訓練では舌の過度な緊張を取り除き、正常な舌位置と呼気流の制御を獲得することが目標となります。鼻息鏡は鼻からの漏気を可視化でき、舌の脱力訓練は舌側部の過緊張を軽減させます。 --- 【各選択肢の解説】 a. 鼻息鏡 ✅ 正しい。側音化構音では舌が過度に緊張して口蓋に吸着し、舌中央の狭窄が形成できず、舌側部から呼気が漏れる場合があります。鼻息鏡で鼻からの漏気がないかを確認し、舌側部からの音声流出を視覚的に評価することで、正常な音響特性(側音化がない音)へ導く基準となります。 b. バイトブロック ❌ 誤り。バイトブロックは開咬や舌突出癖の訓練に用いられ、奥歯を軽く咬ませることで下顎位を安定させます。側音化構音の原因である舌側部の過緊張軽減には直接的な効果がないため、この訓練には用いられません。 c. 外鼻孔の閉鎖 ❌ 誤り。外鼻孔を閉鎖しても、側音化構音の根本原因である舌側部の過緊張は解決されません。むしろ側音化構音は「舌側部からの音声流出」が特徴であり、鼻腔を塞ぐことは訓練方法としては有効ではありません。鼻咽頭閉鎖不全による鼻声には鼻孔閉鎖が有効ですが、これは側音化とは異なる障害です。 d. 語音弁別訓練 ❌ 誤り。語音弁別訓練は音の違いを聴覚的に認識させる訓練であり、聴覚障害や聴覚的識別困難が原因の構音障害に用いられます。側音化構音は舌の過緊張に基づく運動制御の問題であり、単なる聴覚的認識では解決されません。 e. 舌の脱力訓練 ✅ 正しい。側音化構音の主な原因は舌側部の過度な筋緊張であり、舌全体のリラックスを促す脱力訓練が不可欠です。舌の脱力により舌側部の硬直が軽減され、舌中央部での適切な狭窄形成が可能になり、正常な構音の獲得につながります。 --- 【試験対策ポイント】 側音化構音の訓練目標と各方法の使い分け: | 方法 | 目的 | 側音化での有効性 | |---|---|---| | 鼻息鏡 | 鼻からの漏気を可視化 | ✅ 側部流出を検出・評価 | | 舌脱力訓練 | 舌の過度な筋緊張を軽減 | ✅ 過緊張が原因なので有効 | | バイトブロック | 奥歯咬合安定(開咬・突出癖向け) | ❌ 側音化とは無関係 | | 外鼻孔閉鎖 | 鼻腔への流出制限 | ❌ 問題は舌側部からの流出 | | 語音弁別訓練 | 聴覚的認識向上 | ❌ 運動制御が問題なので効果薄 | 重要な否定知識: - 側音化
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