STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第15回 言語聴覚士国家試験 第82問

形成外科学第15回
進行口腔癌の切除後の再建に用いられるのはどれか。 a.咽頭弁 b.前腕皮弁 c.大胸筋皮弁 d.腹直筋皮弁 e.側頭筋弁 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

正答:4番

解説
■ 正答:4番 — b,c,d(前腕皮弁・大胸筋皮弁・腹直筋皮弁) 進行口腔癌の大規模切除後の再建には、広い面積をカバーでき、かつ血管茎が確実な遊離皮弁または有茎皮弁が用いられます。前腕皮弁(橈骨動脈皮弁)、大胸筋皮弁、腹直筋皮弁の3つが標準的な選択肢です。これらは十分な厚さ・柔軟性を持ち、複雑な口腔形態の再建に対応できます。 --- 【各選択肢の解説】 a. 咽頭弁 ❌ 誤り。咽頭弁は咽頭壁の局所皮弁で、血流が限定されており広い欠損には不十分です。進行癌の大規模切除後の再建には適さない。 b. 前腕皮弁 ✅ 正しい。橈骨動脈をベースとした遊離皮弁。薄くて柔軟性に優れ、掌側皮膚で感覚機能が良好。口腔再建の第一選択肢として広く用いられます。 c. 大胸筋皮弁 ✅ 正しい。胸肋動脈をベースとした有茎皮弁。血流が豊富で厚みがあり、広い欠損に対応可能。血流の確実性が高く、高リスク患者でも使用できます。 d. 腹直筋皮弁 ✅ 正しい。下腹壁動脈をベースとした遊離皮弁。大きな面積をカバーでき、再建に必要な厚さを備えています。複合欠損(軟部組織+骨)の再建時に有用。 e. 側頭筋弁 ❌ 誤り。側頭筋弁は局所の有茎筋皮弁で、血流領域が限定されており進行癌による広範囲欠損には不十分です。単純な頬部欠損など限定的な再建に使用される。 --- 【試験対策ポイント】 進行口腔癌再建に用いられる皮弁の比較表: | 皮弁名 | 分類 | 血流供給 | 厚さ | 適応 | 欠点 | |---|---|---|---|---|---| | 前腕皮弁 | 遊離皮弁 | 橈骨動脈 | 薄い | 第一選択 | 採取部位の機能障害 | | 大胸筋皮弁 | 有茎皮弁 | 胸肋動脈 | 厚い | 広範囲 | 肩機能障害 | | 腹直筋皮弁 | 遊離皮弁 | 下腹壁動脈 | 厚い | 複合欠損 | 腹壁強度低下 | | 咽頭弁 | 局所皮弁 | 上咽頭動脈 | 薄い | 限定的 | 血流域が小さい | | 側頭筋弁 | 有茎筋皮弁 | 浅側頭動脈 | 薄い | 限定的 | 血流域が小さい | 重要否定知識: - 咽頭弁・側頭筋弁は「局所皮弁」で血流域が限定→進行癌には不適 - 遊離皮弁(前腕・腹直筋)は顕微鏡下の血管吻合が必須だが、確実な再建が可能 - 大胸筋皮弁は有茎であるため血流の確実性が高く、緊急時や高リスク患者の第一選択
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