STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第26回 言語聴覚士国家試験 第16問

形成外科学第26回
頭蓋骨縫合早期癒合症を伴うのはどれか。 a.アペール症候群 b.トリーチャー・コリンズ症候群 c.ピエール・ロバン症候群 d.ファン・デル・ヘーベ症候群 e.クルーゾン症候群 1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e

正答:2番

解説
■ 正答:2番 — a, e(アペール症候群とクルーゾン症候群) 頭蓋骨縫合早期癒合症(頭蓋骨早期融合)は、頭蓋骨の縫合が正常より早く癒合する疾患です。アペール症候群とクルーゾン症候群はともにFGFR遺伝子異常による常染色体優性遺伝疾患で、頭蓋骨縫合の早期癒合が特徴的な所見です。一方、他の症候群は異なる遺伝学的背景と臨床像を持ちます。 --- 【各選択肢の解説】 a. アペール症候群 ✅ 正しい。FGFR2遺伝子異常による常染色体優性遺伝疾患で、頭蓋骨縫合の早期癒合が典型的です。加えて手足の合指症(特に手で著明)、中顔面低形成、兎唇口蓋裂を伴います。 b. トリーチャー・コリンズ症候群 ❌ 誤り。常染色体優性遺伝疾患ですが、TCOF1遺伝子異常による一側性顎顔面骨異形成が特徴です。頬骨の低形成・下顎骨の小下顎症・外耳道閉鎖などが見られ、頭蓋骨縫合早期癒合は本質的な特徴ではありません。 c. ピエール・ロバン症候群 ❌ 誤り。小下顎症(小下顎骨症)を一次的な特徴とし、それに続発する舌下垂と気道閉塞の三徴候が特徴です。頭蓋骨縫合の早期癒合は伴いません。多くの場合遺伝的背景は単一ではなく、様々な遺伝疾患の二次的症候として発症します。 d. ファン・デル・ヘーベ症候群 ❌ 誤り。小眼球症と青色強膜を特徴とする眼科的疾患で、常染色体優性遺伝します。骨格系の奇形(特に頭蓋骨異常)は本疾患の主要所見ではなく、頭蓋骨縫合早期癒合は伴いません。 e. クルーゾン症候群 ✅ 正しい。FGFR3遺伝子異常(まれにFGFR2)による常染色体優性遺伝疾患で、頭蓋骨縫合の早期癒合が顕著です。中顔面低形成、眼球突出、上顎狭窄弓、高口蓋などを呈しますが、アペール症候群と異なり手足の合指症を伴いません。 --- 【試験対策ポイント】 頭蓋骨縫合早期癒合症を伴う症候群 | 疾患 | 遺伝子 | 遺伝 | 頭蓋骨早期癒合 | その他の特徴 | |---|---|---|---|---| | アペール症候群 | FGFR2 | AD | ◎著明 | 手足合指症(著明)、中顔面低形成、兎唇口蓋裂 | | クルーゾン症候群 | FGFR3/FGFR2 | AD | ◎著明 | 中顔面低形成、眼球突出、合指症なし | | トリーチャー・コリンズ症候群 | TCOF1 | AD | − | 顎顔面骨異形成、外耳道閉鎖 | | ピエール・ロバン症候群 | 多様 | − | − | 小下顎症、舌下垂、気道閉塞 | | ファン・デル・ヘーベ症候群 | − | AD | − | 小眼球症、青色強
関連

▶ 第26回 全問一覧

▶ 形成外科学 の過去問一覧