STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第15回 言語聴覚士国家試験 第83問

運動障害性構音障害第15回
発声特徴抽出検査の評価内容にないのはどれか。
  1. 1.声質
  2. 2.話し方
  3. 3.発話量 ✓
  4. 4.話す速さ
  5. 5.共鳴・構音

正答:3番

解説
# 第15回 第83問 解説 ■ 正答:3番 — 発話量 「発声特徴抽出検査」は、運動障害性構音障害(dysarthria)の話し言葉の特徴を聴覚印象により評価する検査で、声質・話し方・話す速さ・共鳴・構音など多くの側面を評価します。一方で「発話量(話す量の多少)」は評価項目に含まれていないため、3番が正答です。 > ⚠️ 注意:GRBAS尺度(嗄声の評価尺度)とは別の検査です。本問は音声障害ではなく**運動障害性構音障害(dysarthria)の発声特徴抽出検査**を指しています。 --- 【各選択肢の解説】 1. 声質 ✅ 正しい。粗糙性・気息性・努力性などの声質は、運動障害性構音障害の重要な聴覚的評価項目です。 2. 話し方 ✅ 正しい。話し方(プロソディ、発話の流れ、抑揚など)は発話の質を反映する評価対象です。 3. 発話量 ❌ 誤り。発話量(どれだけ多く話すか)は、発声特徴抽出検査の評価項目には含まれません。本検査は発話の「質的特徴」を捉えるものであり、量的側面は対象外です。 4. 話す速さ ✅ 正しい。話す速さ(発話速度)は重要な評価項目です。パーキンソン病の加速現象(突進的発話)や失調性dysarthriaの緩慢・断綴性発話など、速さの異常が病型を反映します。 5. 共鳴・構音 ✅ 正しい。開鼻声などの共鳴異常や子音の歪み・置換などの構音の問題も評価されます。 --- 【試験対策ポイント】 運動障害性構音障害の聴覚的評価は、Darleyらによる **マヨ・クリニックの分類** に基づき、以下のような多側面を評価します。 | 評価側面 | 具体例 | |---|---| | 声質 | 粗糙性・気息性・努力性嗄声 | | 話し方・プロソディ | 抑揚の単調さ、リズムの乱れ | | 話す速さ | 加速・緩慢・断綴性発話 | | 共鳴 | 開鼻声、鼻漏出 | | 構音 | 子音の歪み・不明瞭さ | ※ **「発話量」「語彙数」など"量"を表す指標は質的評価検査では問われない** という否定形の知識がポイント。 ⚠️ 混同注意:嗄声の評価尺度 **GRBAS尺度**(Grade, Roughness, Breathiness, Asthenia, Strain)は「音声障害」の評価であり、本問の運動障害性構音障害の発声特徴抽出検査とは区別すること。
関連

▶ 第15回 全問一覧

▶ 運動障害性構音障害 の過去問一覧