第15回 言語聴覚士国家試験 第98問
補聴器・人工内耳第15回
「補聴器適合検査の指針2010」に含まれないのはどれか。
- 1.音場検査
- 2.環境音の許容度の評価
- 3.質問紙による適合評価
- 4.雑音負荷での語音明瞭度検査
- 5.補聴器の無入力時の雑音レベルの測定 ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — 補聴器の無入力時の雑音レベルの測定
補聴器適合検査の指針2010は、実際の装用環境に近い条件での聴覚評価と、装用後の主観的評価を重視するガイドラインです。補聴器の無入力時の雑音レベルの測定は、補聴器の技術的・物理的特性を調べる測定であり、適合検査(フィッティング評価)には含まれません。適合検査は「患者がどの程度聞き取れるか」「装用満足度はどうか」という臨床的評価に焦点を当てています。
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【各選択肢の解説】
1. 音場検査
✅ 正しい。補聴器装用下での音場聴力検査は、実耳に近い環境での聴力測定として、適合検査に含まれます。補聴器装用により、どの周波数でどれだけ聴力が改善したかを評価する基本的な検査です。
2. 環境音の許容度の評価
✅ 正しい。装用者が日常生活で遭遇する環境音(自動車音、人声、機械音など)に対する許容性や快適さを評価することは、実装用環境への適応度を判断する重要な適合検査項目です。
3. 質問紙による適合評価
✅ 正しい。COSI(Client Oriented Scale of Improvement)やIOI-HA(International Outcome Inventory for Hearing Aids)などの質問紙を用いた主観的評価は、補聴器適合検査の指針に明記されている重要な項目です。装用者の自覚的改善度や満足度を数値化します。
4. 雑音負荷での語音明瞭度検査
✅ 正しい。S/N比(信号対雑音比)が不良な実環境での語音理解能を評価することで、補聴器の雑音環境での有効性を確認する重要な検査項目です。適合検査指針に含まれます。
5. 補聴器の無入力時の雑音レベルの測定
❌ 誤り。これは補聴器本体の「技術仕様」を測定する項目であり、適合検査ではなく「機器の性能検査」です。適合検査指針2010の対象ではありません。
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【試験対策ポイント】
| 項目 | 適合検査に含まれるか | 理由 |
|---|---|---|
| 音場検査 | 含まれる | 装用下での実耳聴力評価 |
| 環境音許容度評価 | 含まれる | 日常環境への適応度を確認 |
| 質問紙による主観評価 | 含まれる | 満足度・改善度の数値化 |
| 雑音下語音検査 | 含まれる | 実環境での聴取能を確認 |
| 補聴器無入力時雑音測定 | 含まれない | 機器の技術仕様(製造側の測定) |
キーワード:「補聴器適合検査」=患者の聴覚評価・装用満足度 vs「補聴器性能測定」=機器の技術仕様