第16回 言語聴覚士国家試験 第12問
小児科学第16回
小児で睡眠時無呼吸症候群を起こす病態で最も多いのはどれか。
- 1.アデノイド・肩桃肥大 ✓
- 2.アレルギー性鼻炎
- 3.後鼻孔閉鎖症
- 4.ムコ多糖症
- 5.口蓋裂
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — アデノイド・扁桃肥大
小児の睡眠時無呼吸症候群(SAS)の最大の原因はアデノイド・扁桃肥大です。これらのリンパ組織は3~7歳で生理的に肥大しやすく、気道を圧排して上気道狭窄を引き起こします。特に仰臥位睡眠時に症状が顕著となります。
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【各選択肢の解説】
1. アデノイド・扁桃肥大
✅ 正しい。小児SASの原因の約50~80%を占めます。扁桃肥大は反復性上気道炎後に起こり、アデノイドは思春期前の生理的肥大が一般的です。口腔咽頭の狭窄により睡眠中の気道閉塞を招きます。
2. アレルギー性鼻炎
❌ 誤り。アレルギー性鼻炎は鼻閉塞を引き起こし睡眠を妨害しますが、気道狭窄を直接的に引き起こす主要原因ではありません。SASの成因というより二次的な悪化因子です。
3. 後鼻孔閉鎖症
❌ 誤り。稀な先天異常であり、小児SAS全体の原因としては非常に限定的です。生まれた直後に吸気性呼吸困難を示す重篤な疾患ですが、小児SASの一般的な成因ではありません。
4. ムコ多糖症
❌ 誤り。全身性代謝疾患であり、ガーゴイル顔貌や気道狭窄を伴うことはありますが、小児SASの「最も多い」原因ではなく稀な遺伝疾患です。
5. 口蓋裂
❌ 誤り。解剖学的異常により上気道に影響を与える可能性はありますが、小児SASの主要成因ではありません。修復後に症状が軽減することも多いです。
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【試験対策ポイント】
小児SAS原因の層別化:
| 原因 | 頻度 | 特徴 |
|---|---|---|
| アデノイド・扁桃肥大 | 最多(50~80%) | 3~7歳、反復感染後、気道圧排 |
| アレルギー性鼻炎 | 補助的 | 悪化因子、鼻閉塞 |
| ムコ多糖症 | 稀 | 全身症状あり、代謝疾患 |
| 後鼻孔閉鎖症 | 稀 | 先天異常、新生児期発症 |
| 口蓋裂 | 稀 | 修復可能 |
頻出知識:
- 小児SASの臨床症状:いびき、睡眠中の呼吸停止(親の観察)、昼間の傾眠、多動、学習困難
- 診断:終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)が確定診断
- 治療:軽度→保存的観察、中等度以上→アデノイド切除術・扁桃摘出術