第27回 言語聴覚士国家試験 第107問
小児科学第27回
クループ症候群を疑う症状はどれか
- 1.難聴
- 2.鼻出血
- 3.陥没呼吸 ✓
- 4.顔面麻痺
- 5.痙攣
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — 陥没呼吸
クループ症候群は声門下喉頭炎で、喉頭の浮腫により気道が狭窄する疾患です。吸気時に肋間陥没や胸骨上陥没などの吸気性喘鳴を伴う陥没呼吸が特徴的な臨床症状となります。
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【各選択肢の解説】
1. 難聴
❌ 誤り。クループ症候群は喉頭の浮腫による気道狭窄が主病態であり、聴覚系に影響しません。難聴はウイルス性中耳炎や先天性感染症などで認められます。
2. 鼻出血
❌ 誤り。クループ症候群では出血傾向は生じません。鼻出血は血小板減少症やフォンウィレブランド病などの出血性疾患で認められます。
3. 陥没呼吸
✅ 正しい。クループ症候群の代表的な臨床症状です。喉頭の浮腫により気道が狭窄し、吸気時に胸郭が大きく陥没します。肋間陥没・胸骨上陥没・季肋部陥没が観察されます。
4. 顔面麻痺
❌ 誤り。クループ症候群は気道狭窄による症状であり、神経系症状である顔面麻痺は生じません。顔面麻痺は顔面神経障害(ベル麻痺など)で認められます。
5. 痙攣
❌ 誤り。クループ症候群では痙攣は主症状ではありません。ただし高熱時の熱性痙攣が合併することはありますが、クループ症候群の特異的症状ではありません。
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【試験対策ポイント】
クループ症候群の臨床的特徴
症状:吠えるような咳(croupy cough)、吸気性喘鳴、陥没呼吸、声の変化(嗄声)
原因:パラインフルエンザウイルス1型が最多(他にRSV、インフルエンザウイルスなど)
発症年齢:6ヶ月〜3歳(平均18ヶ月)
季節:秋冬
診断:臨床診断。X線検査で「ネッカースイン」サイン(声門下部の狭窄像)
重症度判定
| 重症度 | 安静時 | 興奮時 | 喘鳴聴取 |
|---|---|---|---|
| 軽症 | 症状なし | 陥没呼吸 | あり |
| 中等症 | 陥没呼吸 | 著明 | あり |
| 重症 | 著明な陥没呼吸 | 極めて著明 | あり |
治療:デキサメタゾン(ステロイド)、吸入エピネフリン(重症例)、酸素療法
紛らわしい疾患との区別
- 喉頭蓋炎:原因菌異なる(インフルエンザ菌b型)、吸気性喘鳴あるが、クループほど咳の特徴性なし、嚥下困難
- 気管気管支炎:喘鳴性肺炎、呼気性喘鳴が中心
- 異物誤飲:急性発症、特定の発症時期情報あり、X線で確認