STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第28回 言語聴覚士国家試験 第9問

小児科学第28回
ダウン症候群の特徴はどれか。
  1. 1.大頭症
  2. 2.高身長
  3. 3.巨舌 ✓
  4. 4.長い指
  5. 5.腓腹筋の仮性肥大

正答:3番

解説
# 第28回 第9問 解説 ■ 正答:3番 — 巨舌 **ダウン症候群(21トリソミー)の主要な身体的特徴は「巨舌」です。舌が相対的に大きいため、開口位で舌が前方に突出し、咀嚼・嚥下・構音に影響を与えます。一方、同症候群は小頭症を示し、高身長ではなく低身長傾向であり、筋緊張低下により指は短い傾向にあります。腓腹筋の仮性肥大はDuchenne型筋ジストロフィーの特徴です。** --- 【各選択肢の解説】 1. 大頭症 ❌ 誤り。ダウン症候群は**小頭症**(頭部が小さい)を示します。頭蓋骨が小さめで、後頭部が平坦な傾向があります。 2. 高身長 ❌ 誤り。ダウン症候群は**低身長**傾向を示します。成人でも健常人より身長が低いことが多く、成長ホルモン分泌異常の合併も関連します。 3. 巨舌 ✅ **正しい。ダウン症候群の特徴的な身体所見です。**舌の相対的な大きさにより以下の問題が生じます: - **構音不明瞭**(舌の運動制御困難) - **嚥下障害**(咽頭期の舌位置異常) - **歯列不正**(舌の圧迫により反対咬合や開咬が高頻度) - **いびき・睡眠呼吸障害**(気道狭窄) 4. 長い指 ❌ 誤り。ダウン症候群では**筋緊張が低下(低緊張)**し、指は比較的短く、特に**第5指(小指)が短く内弯**する傾向があります。手根骨の骨化遅延も認められます。 5. 腓腹筋の仮性肥大 ❌ 誤り。これは**Duchenne型筋ジストロフィー**の典型的特徴です。脂肪と線維化組織による仮性肥大で、実際の筋力は著しく低下しています。ダウン症候群は筋ジストロフィーではなく、筋緊張低下が特徴です。 --- 【試験対策ポイント】 **ダウン症候群の言語聴覚診療上の重要特徴**: | 特徴 | 臨床的影響 | ST対応 | |---|---|---| | 巨舌・低緊張 | 構音不明瞭(特にサ行・タ行) | 口腔器官の運動促進訓練。無理な構音矯正より遊びを通じた意欲向上を優先 | | 滲出性中耳炎(反復) | 伝音難聴→聴覚入力低下 | 聴力検査の定期実施。必要に応じて補聴器装用支援 | | 音韻認識発達の遅れ | 音韻基盤が脆弱 | 音韻意識訓練よりも「理解と表出の乖離」を埋める実用的語彙拡大を優先 | | 心疾患(40〜45%) | 運動耐性が低い可能性 | 訓練中の心電図異常兆候(動悸・呼吸困難)に注意 | **ダウン症候群vs他の遺伝性疾患の鑑別:** - **ウイリアムズ症候群**:7番染色体微小欠失。「大頭症」ではなく独特の顔貌(上眼瞼下垂・広い前頭)。言語は流暢だが視空間認知が特に低下 - **プラダー・ウィリー症候群**:15番異常。乳児期の
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