第16回 言語聴覚士国家試験 第129問
精神医学第16回
うつ病について誤っているのはどれか。
- 1.青年期以降にみられる。 ✓
- 2.気分障害の一種である。
- 3.喜びが減退する。
- 4.睡眠障害を伴う。
- 5.薬物療法が有効である。
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 青年期以降にみられる。
うつ病は青年期以降だけでなく、小児期・児童期にも発症します。特に思春期前の児童にも見られ、年齢が低いほど診断が困難とされていますが、確実に存在します。したがって「青年期以降のみ」という限定は誤りです。
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【各選択肢の解説】
1. 青年期以降にみられる。
❌ 誤り。うつ病は小児期・児童期にも発症します。診断基準は年齢により若干異なりますが、思春期前の子どもにもうつ病は確認されており、単に「青年期以降」と限定することは誤りです。
2. 気分障害の一種である。
✅ 正しい。うつ病は大うつ病性障害と呼ばれ、気分障害(気分変調性障害、躁病などを含む)に分類されます。ICD-10でも「気分障害」の項に含まれます。
3. 喜びが減退する。
✅ 正しい。快感消失(anhedonia)はうつ病の核症状の一つで、それまで喜びを感じていた活動や物事への興味・喜びが著しく減退または喪失します。これは診断基準の必須項目に含まれます。
4. 睡眠障害を伴う。
✅ 正しい。不眠症(特に早期覚醒・中途覚醒・入眠困難)はうつ病の随伴症状として極めて頻繁に見られます。診断基準でも「睡眠の変化」は重要な評価項目です。
5. 薬物療法が有効である。
✅ 正しい。SSRIやSNRIなどの抗うつ薬がうつ病治療の第一選択であり、認知行動療法などの心理社会的治療と組み合わせて有効性が実証されています。
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【試験対策ポイント】
うつ病の発症年齢と特徴
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発症時期 | 児童期~高齢期(青年期限定ではない) |
| 気分・動機づけ | 抑うつ気分、快感消失(anhedonia)が核症状 |
| 身体症状 | 睡眠障害(早期覚醒が典型)、疲労感、体重変化 |
| 認知症状 | 集中困難、自責感、死念慮 |
| 治療 | 薬物療法(SSRI/SNRI)+心理社会的介入が標準 |
うつ病と診断されやすい誤り
- 「青年期以降」という年齢限定:ST国試で小児うつ病は確実に出題される
- 「成人病」と同様に高齢発症のみと考えるのは危険
- 小児では症状表現が異なり(イライラ優位、行動化など)、診断が見落とされやすい
ST国試での関連出題ポイント
- 小児のうつ病は「気分障害」であり、言語発達遅滞や場面緘黙などの二次障害と鑑別が必要
- 失語症患者の脳卒中後うつ病との関連(高頻度)
- 聴覚障害児の心理社会的問題とうつ症状の関連