第16回 言語聴覚士国家試験 第141問
音響学第16回
日本語(共通語) の文音声のピッチ曲線に反映されないのはどれか。
- 1.声道の共鳴 ✓
- 2.声帯振動の有無
- 3.アクセントの型
- 4.統語構造
- 5.焦点(強調)
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 声道の共鳴
ピッチ曲線(基本周波数の時間的変化)は声帯振動の周波数で決まるため、声帯の振動速度によってのみ変化します。一方、声道の共鳴(共振周波数)はフォルマント周波数を決定するもので、基本周波数(ピッチ)には反映されません。ピッチ曲線に影響するのは声帯の物理的振動パラメータのみです。
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【各選択肢の解説】
1. 声道の共鳴
❌ 誤り。声道の共鳴はフォルマント周波数(F1、F2など)に反映され、ピッチ曲線には反映されません。ピッチ曲線は基本周波数(F0)のみで表現され、声道形状の影響を受けません。
2. 声帯振動の有無
✅ 正しい。有声音では声帯が周期的に振動し基本周波数が生成されてピッチ曲線に反映されます。無声音では声帯が振動しないため、ピッチ曲線は存在しません。
3. アクセントの型
✅ 正しい。日本語のアクセント(高さアクセント)は基本周波数の上昇・下降パターンとしてピッチ曲線に明確に反映されます。アクセント核の位置によってピッチ曲線の形状が変わります。
4. 統語構造
✅ 正しい。文末の上昇イントネーション(疑問文)や陳述文の下降など、統語構造に応じた基本周波数の変化がピッチ曲線に反映されます。
5. 焦点(強調)
✅ 正しい。焦点となる単語は基本周波数を上昇させるなど、強調による音韻的変化がピッチ曲線に反映されます。
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【試験対策ポイント】
| 概念 | ピッチ曲線に反映? | 決定要因 |
|---|---|---|
| 声帯振動の周波数(基本周波数F0) | ✅ はい | ピッチ曲線そのもの |
| 声道の共鳴(フォルマント周波数) | ❌ いいえ | 音質(音色)を決定 |
| アクセント | ✅ はい | F0の上昇・下降パターン |
| イントネーション(統語構造) | ✅ はい | 文全体のF0輪郭 |
| 強調・焦点 | ✅ はい | F0上昇による顕著化 |
キーワード:ピッチ曲線=基本周波数の時間的変化 → 声帯振動に由来する現象のみが反映される