STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第16回 言語聴覚士国家試験 第161問

高次脳機能障害第16回
視空間障害が成績に影響しないのはどれか。
  1. 1.レイ複雑図形検査
  2. 2.ウェクスラー記憶検査
  3. 3.ウェクスラー成人知能検査
  4. 4.三宅式記銘力検査 ✓
  5. 5.レーヴン色彩マトリックス検査

正答:4番

解説
■ 正答:4番 — 三宅式記銘力検査 三宅式記銘力検査は、言語情報(数字や単語など)の即時記憶と遅延記憶を測定する検査であり、視空間処理能力をほとんど要求しません。一方、他の検査は図形や空間的配置の知覚・処理を必要とするため、視空間障害があると成績に大きく影響します。 --- 【各選択肢の解説】 1. レイ複雑図形検査 ❌ 誤り。複雑な幾何学図形を模写する検査であり、視覚的知覚、空間的配置の理解、図形操作能力が不可欠です。視空間障害があると模写精度が著しく低下するため、成績に大きく影響します。 2. ウェクスラー記憶検査 ❌ 誤り。複数の下位検査を含み、そのうち「視覚性記憶(図形記憶)」は視空間認知を必要とします。また、「論理記憶」でも図表の理解が関連することがあり、視空間障害の影響を受ける可能性があります。 3. ウェクスラー成人知能検査 ❌ 誤り。動物型パズルや組み木テストなど、空間的推論を要求する下位検査が複数含まれています。視空間障害があるとこれらの検査成績が低下し、全体的な知能指数にも影響します。 4. 三宅式記銘力検査 ✅ 正しい。この検査は、4桁の数字列やひらがな単語などの言語情報を聴覚呈示し、即時再生と遅延再生を測定するものです。視覚的な図形操作や空間的配置の理解がほぼ不要であり、視空間障害による成績低下の影響を受けません。 5. レーヴン色彩マトリックス検査 ❌ 誤り。色彩マトリックス内の視覚パターンの規則性を認識し、欠落部分に当てはまる図形を選択する検査です。視空間知覚と推論能力が直接関連し、視空間障害があると成績が著しく低下します。 --- 【試験対策ポイント】 | 検査名 | 測定対象 | 視空間要素 | |---|---|---| | 三宅式記銘力検査 | 言語性記憶(短期・遅延) | なし(音声または言語) | | レイ複雑図形検査 | 視空間認知・図形模写 | あり(視覚的知覚・空間配置) | | ウェクスラー知能検査 | 一般知能(複合) | あり(積木、パズル下位検査) | | ウェクスラー記憶検査 | 記憶機能(複合) | あり(図形記憶含む) | | レーヴン検査 | 流動性知能・非言語推論 | あり(視覚パターン認識) | キーワード:視空間障害は「図形」「空間配置」「視覚パターン」を要する検査に影響。言語性記憶検査(三宅式)は視覚的処理が最小限であるため影響を受けない。
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