STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第16回 言語聴覚士国家試験 第175問

音声障害第16回
声門閉鎖を弱める訓練法はどれか。 a.硬起声発声 b.Belting 発声 c..吸気発声 d.内緒話法 (conf idential voic e.therapy) e. あくび・ため息法 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

正答:5番

解説
■ 正答:5番 — c.吸気発声、d.内緒話法(confidential voice therapy)、e.あくび・ため息法 声門閉鎖を弱める訓練法とは、声帯の過緊張を緩和し、より楽な発声を獲得する手法です。この問題は各発声訓練法が声門閉鎖を強めるか弱めるかを正確に理解しているかを問う重要問題です。 --- 【各選択肢の解説】 a. 硬起声発声(Hard attack) ❌ 誤り。声門をしっかり閉鎖させて発声を開始する訓練法であり、むしろ声門閉鎖を強めます。音声障害の悪化につながるため、声門閉鎖を弱める必要がある患者には不適切です。 b. Belting発声 ❌ 誤り。ミュージカルや声楽で用いられる高音域での強力な発声法であり、声門のしっかりした閉鎖と高い喉頭内圧を必要とします。声門閉鎖を強める訓練法です。 c. 吸気発声(Inhalation phonation) ✅ 正しい。吸気時に発声する訓練で、通常の呼気発声よりも声門への圧力が低くなり、声門閉鎖が弱まります。音声障害における代償的発声法として用いられます。 d. 内緒話法(Confidential voice therapy) ✅ 正しい。ささやくような親密な声で話す訓練法で、声帯の接触面積を減らし、喉頭内圧を低下させることで声門閉鎖を弱めます。機能性音声障害や嗄声改善に有効です。 e. あくび・ため息法 ✅ 正しい。あくびやため息は自然な開口と喉頭の脱力を伴い、声帯の緊張を緩和します。その後の発声は声門閉鎖が弱まった状態で行われるため、声帯過緊張の改善に有効です。 --- 【試験対策ポイント】 声門閉鎖を強める訓練 vs 弱める訓練の対比表 | 訓練法 | 声門閉鎖 | 喉頭内圧 | 用途 | |---|---|---|---| | 硬起声発声 | 強める | 上昇 | 音声弱化例(逆説的) | | Belting発声 | 強める | 上昇 | 声楽・ミュージカル | | 吸気発声 | 弱める | 低下 | 代償的発声 | | 内緒話法 | 弱める | 低下 | 機能性音声障害 | | あくび・ため息法 | 弱める | 低下 | 声帯過緊張 | 頻出の訓練法キーワード: - 声門閉鎖を強める→「硬い」「力強い」イメージ - 声門閉鎖を弱める→「楽」「リラックス」「控え目」イメージ 内緒話法の特徴: 声帯の前後径(縦方向)の接触を減らし、側方へのみ接触させることで、振動する質量を減らしている
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