第16回 言語聴覚士国家試験 第24問
臨床神経学第16回
機能的磁気共鳴画像(fMRI)について正しいのはどれか。
- 1.脳循環低下部位の検出を主目的とする。
- 2.脳に磁気刺激を行 う。
- 3.脳血管を画像化する 。
- 4.脳活動を計測する。 ✓
- 5.放射線被爆がある。
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — 脳活動を計測する。
fMRIは、脳の活動に伴う局所的な血流増加(BOLD信号:血中酸素レベル依存信号)を検出することで、脳活動を非侵襲的に可視化する検査です。脳機能の空間的局在を高い解像度で計測できるため、認知神経科学や臨床診断に広く使用されています。
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【各選択肢の解説】
1. 脳循環低下部位の検出を主目的とする。
❌ 誤り。fMRIは脳活動に伴う「血流増加」部位を検出するのが主目的です。病変による血流低下の検出は、PETやSPECTなどの核医学検査の役割です。
2. 脳に磁気刺激を行う。
❌ 誤り。fMRIは強い静磁場(1.5〜3テスラ)を利用して信号を検出するだけで、脳に磁気刺激を行いません。脳に磁気刺激を行うのはTMS(経頭蓋磁気刺激)です。
3. 脳血管を画像化する。
❌ 誤り。血管を直接画像化するのはMRA(磁気共鳴血管撮影)やCTA(CT血管撮影)です。fMRIは血流の「機能的変化」を検出する検査であり、血管解剖そのものは主な目的ではありません。
4. 脳活動を計測する。
✅ 正しい。fMRIは脳活動に伴う局所血流の増加を感知し、脳機能の空間的分布を計測します。これが唯一の正答です。
5. 放射線被爆がある。
❌ 誤り。fMRIは磁気共鳴を利用するため、放射線被爆がありません。被爆があるのはPET、SPECT、CTなどです。
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【試験対策ポイント】
脳画像検査の比較表
| 検査 | 原理 | 目的 | 被爆 | 利点 |
|---|---|---|---|---|
| fMRI | 磁場+BOLD信号 | 脳活動の計測 | なし | 高解像度・リアルタイム |
| PET | 放射性同位元素 | 代謝・脳血流 | あり | 代謝情報 |
| SPECT | 放射性同位元素 | 脳血流 | あり | 低コスト |
| MRA | 磁場 | 血管構造 | なし | 造影剤不要 |
| TMS | 磁気刺激 | 脳機能修飾 | なし | 治療的応用 |
頻出の紛らわしい項目
- fMRI:「血流低下」ではなく「血流増加」を検出
- 「磁気刺激」はTMSの領域
- 「脳血管画像化」はMRA・CTAの領域
- 放射線:PET・SPECT・CTのみ(磁気系検査は無し)