第16回 言語聴覚士国家試験 第31問
精神医学第16回
強迫性障害について正しいのはどれか。
- 1.不合理なことを考えているという自覚がない。
- 2.死への恐怖から突然発作を起こす 。
- 3.人には見えないものを見えると主張する。
- 4.間違いがないか何度も確認する。 ✓
- 5.女性に多い。
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — 間違いがないか何度も確認する。
強迫性障害(OCD:Obsessive-Compulsive Disorder)の本質は、不安や不快感を軽減するための強迫行為です。「確認行為」はOCDの典型的な強迫行為であり、患者は合理性を認識しながらもそれを繰り返してしまいます。
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【各選択肢の解説】
1. 不合理なことを考えているという自覚がない。
❌ 誤り。OCDの重要な特徴は「病識がある」という点です。患者は強迫観念が非論理的・不合理であることを認識していますが、それでも抵抗できません。この点が妄想性障害との決定的な違いです。
2. 死への恐怖から突然発作を起こす。
❌ 誤り。これは「パニック障害」の特徴です。OCDは急激な「発作」を特徴としません。むしろ時間をかけた強迫行為を繰り返す慢性経過が特徴です。
3. 人には見えないものを見えると主張する。
❌ 誤り。これは「統合失調症」における幻覚の説明です。OCDは知覚の異常ではなく、「思考の異常」(強迫観念)です。患者は正常な知覚を持っています。
4. 間違いがないか何度も確認する。
✅ 正しい。確認行為は強迫性障害における最も一般的な強迫行為の一つです。患者は「火をつけていないか」「鍵をかけたか」などを何度も確認せずにいられません。このような反復行為により不安が一時的に軽減されます。
5. 女性に多い。
❌ 誤り。OCDは男女比がほぼ1:1であり、特に女性に多い傾向はありません。むしろ思春期から成人期の全年代で発症します。
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【試験対策ポイント】
| 強迫性障害の特徴 | 内容 |
|---|---|
| 強迫観念 | 反復的で侵入的な思考・イメージ・衝動 |
| 強迫行為 | 不安軽減のための儀式的行為(確認・洗浄・整列など) |
| 病識 | あり(観念が不合理と認識している) |
| 抵抗可能性 | 初期は可能だが、徐々に困難になる |
| 男女比 | ほぼ同等(女性優位ではない) |
頻出紛らわしい区別:
- パニック障害:「突然の発作」「死の恐怖」が中心
- 統合失調症:「病識がない」「幻覚・妄想」
- 一般化不安障害:「過度な心配」だが強迫行為を伴わない