第16回 言語聴覚士国家試験 第4問
生理学第16回
交感神経系の亢進による効果として誤っているのどれか。
- 1.心拍数増加
- 2.血圧上昇
- 3.発汗
- 4.消化管運動冗進 ✓
- 5.血糖上昇
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — 消化管運動亢進
交感神経系が亢進すると「闘争・逃走反応」が生じます。この状態では、生存に必要な心臓・脳・筋肉への血液供給が優先され、消化は後回しにされます。そのため消化管運動は**低下(抑制)**します。4番は「亢進」と述べているため誤りです。
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【各選択肢の解説】
1. 心拍数増加
✅ 正しい。交感神経亢進時、カテコールアミン(アドレナリン・ノルアドレナリン)が心臓のβ1受容体に作用し、心拍数と心収縮力が増加します。
2. 血圧上昇
✅ 正しい。交感神経亢進により血管平滑筋のα受容体が刺激され血管は収縮し、また心拍数・心拍出量の増加により血圧が上昇します。
3. 発汗
✅ 正しい。交感神経亢進時、汗腺はムスカリン性アセチルコリン受容体を介して発汗が促進されます(交感神経の例外的な副交感神経様作用)。
4. 消化管運動亢進
❌ 誤り。交感神経亢進は消化管運動を**抑制**します。闘争・逃走反応の際、エネルギーを消化以外に優先するため、腸蠕動は低下し、血液も消化管から奪われます。
5. 血糖上昇
✅ 正しい。交感神経亢進により肝臓のグリコーゲン分解(グリコーゲノリシス)と糖新生が促進され、血糖が上昇します。
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【試験対策ポイント】
交感神経亢進時の主要効果(闘争・逃走反応):
| 臓器・機能 | 交感神経作用 |
|---|---|
| 心臓 | 心拍数↑・心拍出量↑ |
| 血管平滑筋 | 血管収縮(血圧↑) |
| 汗腺 | 発汗促進 |
| 瞳孔 | 散大 |
| 気管支 | 拡張 |
| 消化管 | 運動↓・分泌↓ |
| 膀胱排尿筋 | 弛緩(蓄尿) |
| 肝臓 | グリコーゲン分解↑ |
| 脂肪組織 | 脂肪分解↑ |
キーワード:消化管運動は交感神経で**抑制**。副交感神経(迷走神経)で**亢進**