第28回 言語聴覚士国家試験 第7問
生理学第28回
下垂体後葉から分泌されるホルモンはどれか。
- 1.成長ホルモン
- 2.プロラクチン
- 3.オキシトシン ✓
- 4.黄体化ホルモン
- 5.副腎皮質刺激ホルモン
正答:3番
解説
# 第28回 第7問 解説
■ 正答:**3番 — オキシトシン**
下垂体は「前葉」と「後葉」に分かれており、分泌ホルモンの由来が異なります。**オキシトシンは視床下部の視索上核で産生され、軸索を通じて下垂体後葉に運ばれて分泌される神経ホルモンです**。子宮収縮と乳汁分泌(射乳反射)という2つの重要な機能を担っています。
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## 【各選択肢の解説】
**1. 成長ホルモン**
❌ 誤り。成長ホルモン(GH)は**下垂体前葉**の好酸性細胞から分泌されます。全身の成長促進・タンパク質合成亢進・血糖上昇の作用を持ちます。
**2. プロラクチン**
❌ 誤り。プロラクチン(PRL)も**下垂体前葉**の好酸性細胞から分泌され、乳汁産生を促進します。授乳中に下視床下部からのドパミン放出が抑制されてプロラクチンが上昇するため、「ドパミンは抑制因子」とおぼえます。
**3. オキシトシン**
✅ **正しい。下垂体後葉から分泌されます。** 視床下部の視索上核・視旁核で産生された後、軸索輸送により下垂体後葉に蓄積・放出されます。陣痛時の子宮収縮と授乳時の射乳反射(乳頭刺激→脊髄反射弧を介して下垂体後葉からのオキシトシン放出)が臨床上重要です。
**4. 黄体化ホルモン(LH)**
❌ 誤り。LHは**下垂体前葉**の好塩基性細胞から分泌されるゴナドトロピンです。卵巣のプロゲステロン産生を促し、排卵をトリガーします。
**5. 副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)**
❌ 誤り。ACTHは**下垂体前葉**の好塩基性細胞から分泌され、副腎皮質の糖質コルチコイド(cortisol)産生を促進します。下垂体後葉ではありません。
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## 【試験対策ポイント】
### 下垂体前葉と後葉の分泌ホルモン(必ず区別すること)
| 部位 | 由来・産生場所 | 分泌ホルモン | 主な機能 |
|---|---|---|---|
| **前葉** | 口腔上皮由来(内胚葉) | **GH**(成長)、**プロラクチン**(乳汁)、**ACTH**(副腎刺激)、**TSH**(甲状腺刺激)、**FSH/LH**(性腺刺激) | 体成長・代謝・生殖機能調節 |
| **後葉** | 視床下部神経組織由来(外胚葉) | **オキシトシン**(子宮収縮・乳汁分泌)、**バソプレッシン/ADH**(抗利尿・血圧上昇) | 分娩・授乳・体液調節 |
### 下垂体ホルモン分泌障害と国試出題
- **下垂体前葉**の障害→複数ホルモン低下(汎下垂体機能不全)
- **下垂体後葉**の障害→中枢性尿崩症(ADH欠乏)。オキシトシン欠乏による臨床症状(分娩困難・射乳反射不全)も設問化される可能性
- **多尿・高ナトリウム血症**が出た場合→ADH分泌低下(中枢性)or ADH不応