第28回 言語聴覚士国家試験 第104問
生理学第28回
運動単位に含まれないのはどれか。
- 1.筋膜 ✓
- 2.軸索
- 3.筋線維
- 4.神経終板
- 5.前角細胞
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 筋膜
運動単位とは、1本の脊髄前角細胞(下位運動ニューロン)とその軸索、軸索末端の神経終板、およびそれが支配する全ての筋線維からなる機能的単位です。筋膜は筋線維を包む支持組織であり、神経支配の単位には含まれません。
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【各選択肢の解説】
1. 筋膜
✅ 正答(運動単位に含まれない)。筋膜(筋上膜・筋周膜・筋内膜)は筋線維を機械的に包む結合組織であり、運動指令の伝達経路とは無関係です。神経支配の単位である運動単位の構成要素には含まれません。
2. 軸索
❌ 誤り(運動単位に含まれる)。脊髄前角細胞の軸索が末梢神経として筋まで延び、複数の筋線維に枝分かれして支配します。軸索は運動単位の「神経経路」そのものです。
3. 筋線維
❌ 誤り(運動単位に含まれる)。1本の前角細胞が複数の筋線維を支配しており、これら全ての筋線維が運動単位の「筋肉側」の構成要素です。精密な動作を担う筋(手指の内在筋など)ほど1運動単位あたりの筋線維数(神経支配比)が少なくなります。
4. 神経終板
❌ 誤り(運動単位に含まれる)。神経終板は軸索末端と筋線維膜が接する神経筋接合部であり、アセチルコリンが放出されて筋収縮を引き起こす場所です。運動単位の構成要素に含まれます。
5. 前角細胞
❌ 誤り(運動単位に含まれる)。脊髄前角の下位運動ニューロンは運動単位の「神経側」の中心です。この細胞体から軸索が伸び、支配筋線維全体をひとつの単位として制御します。
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【試験対策ポイント】
運動単位の4構成要素を確実に覚える:
| 構成要素 | 説明 |
|---|---|
| 前角細胞(脊髄) | 下位運動ニューロンの細胞体 |
| 軸索 | 脊髄から筋へ伸びる神経線維 |
| 神経終板(神経筋接合部) | アセチルコリンを放出して筋を収縮させる |
| 筋線維 | 1つの前角細胞が支配する全ての筋線維 |
**筋膜は「運動単位に含まれない」** 代表的な選択肢です。筋膜・腱・骨格などの支持組織・受動的構造物は運動単位に含まれません。
「上位運動ニューロン(錐体路)」vs「下位運動ニューロン(前角細胞〜筋)」の障害の違いも合わせて整理しておきましょう。上位障害=痙性麻痺、下位障害=弛緩性麻痺・筋萎縮・線維束性収縮です。