STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第16回 言語聴覚士国家試験 第53問

言語聴覚障害総論第16回
正しい組合せはどれか 。
  1. 1.拡大・代替コ ミュニケーション ― 発話明瞭度の改善
  2. 2.認知神経心理学的アプローチ ― オペラント条件づけ
  3. 3.語用論的アプローチ ― 時間遅延法
  4. 4.行動療法 ― 情報処理過程のモデル化
  5. 5.刺激促通法 ― 反復的な感覚入力 ✓

正答:5番

解説
■ 正答:5番 — 刺激促通法 ― 反復的な感覚入力 刺激促通法(神経筋促通手技)は、反復的な感覚入力(固有受容覚刺激、触覚刺激など)によって神経筋系を促通し、運動反応を引き出す治療方法です。正しい対応関係を示しています。 --- 【各選択肢の解説】 1. 拡大・代替コミュニケーション ― 発話明瞭度の改善 ❌ 誤り。拡大・代替コミュニケーション(AAC)は、発話が困難または不可能な者が言語表現・理解の手段として使用するシステム全般を指します。対象者の発話明瞭度そのものの改善ではなく、コミュニケーション手段の代替・補完が目的です。 2. 認知神経心理学的アプローチ ― オペラント条件づけ ❌ 誤り。認知神経心理学的アプローチは、脳の情報処理機能と心理学的な認知過程に基づくアプローチです。一方、オペラント条件づけはスキナーによる行動療法の基本原理(強化・弱化)であり、行動療法に該当します。両者は異なるアプローチです。 3. 語用論的アプローチ ― 時間遅延法 ❌ 誤り。語用論的アプローチは、言語の社会的使用・文脈における使用方法(言語の実用性、相互作用など)に焦点を当てます。時間遅延法(時間遅延プロンプト)は行動療法の促通手法であり、語用論的アプローチの方法論ではありません。 4. 行動療法 ― 情報処理過程のモデル化 ❌ 誤り。行動療法は刺激と反応の関係、強化原理に基づくため、情報処理過程のモデル化は含みません。情報処理過程のモデル化は、認知神経心理学的アプローチで用いられる手法です。 5. 刺激促通法 ― 反復的な感覚入力 ✅ 正しい。刺激促通法(固有受容神経筋促通:PNF)は、感覚刺激(牽引・圧迫・タッピングなど)を反復的に入力することで、神経筋系を促通し、運動機能の回復を促す方法です。正確な対応関係を示しています。 --- 【試験対策ポイント】 | アプローチ/療法 | 理論的基盤 | 具体的方法 | |---|---|---| | 刺激促通法 | 神経可塑性・感覚運動学習 | 反復的感覚入力(牽引・圧迫・タッピング) | | 行動療法 | 刺激反応関係・強化原理 | オペラント条件づけ・時間遅延法 | | 認知神経心理学的AP | 脳の情報処理・認知機能 | 情報処理モデルの構築・認知訓練 | | 語用論的アプローチ | 言語の社会的使用 | 対話・社会的相互作用の訓練 | | 拡大・代替コミュニケーション | コミュニケーション手段の補完 | 文字盤・音声合成装置・身振り | 各療法が「理論」「目的」「手法」の3層で異なることが重要。正答は対応関係が完全に一致する5番のみです。
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