STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第16回 言語聴覚士国家試験 第65問

小児科学第16回
妊婦が感染すると胎児に聴覚障害を生ずることがあるのはどれか。 a.サイトメガロウイルス b.梅毒 c.風疹 d.トキソプラズマ e.水痘 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

正答:1番

解説
■ 正答:1番 — a,b,c(サイトメガロウイルス、梅毒、風疹) 妊娠中の母親が特定の感染症にかかると、胎盤を通じて胎児に感染し、先天性聴覚障害を引き起こす場合があります。この問題は「先天性感染症のうち、聴覚障害を合併しやすい疾患」を識別する必要があります。a、b、cはいずれも先天性感染症の古典的な3つの原因であり、聴覚障害の合併頻度が高いことが確認されています。 --- 【各選択肢の解説】 a. サイトメガロウイルス ❌ 正しい。先天性CMV感染は先天性感染症の最も一般的な原因で、聴覚障害の発症率は約15~25%とされています。感音難聴が主体で、時に進行性難聴を呈することがあります。 b. 梅毒 ✅ 正しい。先天性梅毒により聴覚障害が生じることがあります。聴覚障害は晩発性先天性梅毒の特徴的な所見で、Hutchinson徴候の一部とされています。 c. 風疹 ✅ 正しい。先天性風疹症候群(CRS)の代表的な三徴候は心奇形・眼障害・聴覚障害です。聴覚障害は特に高頻度で、内耳の奇形に伴う感音難聴が特徴です。 d. トキソプラズマ ❌ 誤り。先天性トキソプラズマ感染は「脳内石灰化・脈絡網膜炎・水頭症」の古典的三徴候をきたしますが、聴覚障害は合併することが極めて稀です。 e. 水痘 ❌ 誤り。妊娠中期の水痘感染により先天性水痘症候群(皮膚瘢痕・眼障害・四肢形成不全など)が生じることがありますが、聴覚障害は合併しません。 --- 【試験対策ポイント】 先天性感染症による聴覚障害 | 原因微生物 | 聴覚障害 | 他の主要症状 | |---|---|---| | サイトメガロウイルス | ◎感音難聴(15~25%) | 小頭症・網膜炎・肝脾腫 | | 梅毒 | ○聴覚障害(Hutchinson徴候) | 歯牙変形・角膜混濁 | | 風疹 | ◎聴覚障害(高頻度) | 心奇形・眼障害 | | トキソプラズマ | ×聴覚障害は稀 | 脳内石灰化・脈絡網膜炎 | | 水痘 | ×聴覚障害なし | 皮膚瘢痕・眼障害 | 頻出パターン:「古い感染症3つ(CMV・梅毒・風疹)」は聴覚障害合併の可能性が高い。特に風疹は健診で最も強調される。トキソプラズマは眼症状、水痘は皮膚症状が中心で聴覚障害を起こさない点が鑑別のコツです。
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