STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第16回 言語聴覚士国家試験 第80問

機能性構音障害第16回
イ列音、拗音、[s,ts、dz]に側音化構音が認められる 5 歳児に構音訓練を行う。訓練導入時に用いる音はどれか。 a.[i] b.[s] c.[tʃ] ( [tɕ]) d.[ts] e.[dz] 1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e

正答:1番

解説
■ 正答:1番 — a, b 側音化構音のある児童の訓練導入では、**側音化していない音から段階的に進める**という原則に基づきます。本児は「イ列音」「拗音」「[s,ts,dz]」に側音化が認められているため、これらに含まれない純粋な音から訓練を開始する必要があります。[i]は側音化の対象外であり、[s]も単音での側音化がまず改善すべき基本音であるため、訓練導入音として選択されます。 --- 【各選択肢の解説】 a. [i] ✅ 正しい。側音化が認められていない音です。側音化構音児の訓練は、正常に産出できている音から開始することが原則であり、[i]は確実に産出できているため導入音として適切です。 b. [s] ✅ 正しい。[s,ts,dz]に側音化が認められていますが、訓練導入時には「単音の[s]」から始めるのが段階的アプローチです。側音化した産出を改善し、正常な舌位置での[s]産出を獲得してから拗音や複合音へ進みます。 c. [tʃ]([tɕ]) ❌ 誤り。[tʃ]は拗音であり、本児に側音化が認められている音です。側音化が既に起こっている音を導入音にすると、確立されたエラーパターンを強化する危険があります。 d. [ts] ❌ 誤り。[ts]は本児の問題音の一つであり、側音化が認められています。問題がある音を訓練初期段階で用いると、誤った産出パターンを強める可能性があります。 e. [dz] ❌ 誤り。[dz]も本児に側音化が認められている音です。訓練導入段階では避けるべき音です。 --- 【試験対策ポイント】 構音訓練導入の基本原則: | 項目 | 内容 | |---|---| | 訓練開始音 | 児が正常に産出できている音 | | 段階順序 | 単音→音節→拗音など複雑な音へ | | 誤った開始 | 問題音から直接訓練を始める | | 側音化構音での配慮 | 側音化していない音の確認が必須 | 側音化構音児の訓練ステップ: - 第1段階:正常音の確認と定着(導入音選択) - 第2段階:単音[s]などの側音化改善 - 第3段階:拗音[si]→[ɕi]など - 第4段階:複合音[ts][dz]へ 頻出否定知識: - 「訓練導入=問題音から開始」は誤り - イ列音=[i,ki,ɕi,ti,ni,hi,mi,ri]など複数存在 - 拗音=[ɕi,tɕi,dʑi]など、訓練段階では後期に対象
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