STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第16回 言語聴覚士国家試験 第85問

嚥下障害第16回
誤嚥防止術でないのはどれか。
  1. 1.声門閉鎖術
  2. 2.気管食道吻合術
  3. 3.喉頭気管分離術
  4. 4.喉頭全摘出術
  5. 5.気管切開術 ✓

正答:5番

解説
■ 正答:5番 — 気管切開術 気管切開術は誤嚥防止術ではなく、気道確保と人工呼吸器装着を目的とした術式です。誤嚥防止術とは、気道と食道の分離を図る手術のことであり、気管切開術は気道の狭窄解除に過ぎず、誤嚥そのものの防止には寄与しません。 --- 【各選択肢の解説】 1. 声門閉鎖術 ✅ 正しい。声門を部分的に閉鎖させ、気道と食道の解剖学的分離を図る誤嚥防止術です。声帯内転術や内転喉頭形成術と呼ばれることもあります。 2. 気管食道吻合術 ✅ 正しい。気管と食道を吻合させることで、気道と食道を解剖学的に分離する誤嚥防止術です。完全な気道・食道分離を実現します。 3. 喉頭気管分離術 ✅ 正しい。喉頭を気管から分離し、気道と食道の完全な分離を図る根治的な誤嚥防止術です。音声産生は失われますが、誤嚥防止の確実性が最も高い術式です。 4. 喉頭全摘出術 ✅ 正しい。喉頭を全摘出し、気道と食道を完全に分離する誤嚥防止術です。喉頭がん等で行われる際に、副次的に誤嚥防止効果が得られます。 5. 気管切開術 ❌ 誤り。気管切開術は気道狭窄時に呼吸路を確保する術式であり、気道と食道の分離を図りません。誤嚥防止術単独として機能しません。 --- 【試験対策ポイント】 誤嚥防止術の分類: | 術式 | 目的 | 特徴 | |---|---|---| | 声門閉鎖術 | 声門部分閉鎖 | 音声部分温存可能 | | 喉頭気管分離術 | 喉頭を気管から分離 | 根治的・最確実 | | 気管食道吻合術 | 気管と食道を吻合 | 気道・食道の完全分離 | | 喉頭全摘出術 | 喉頭全摘出 | 音声喪失だが確実 | 誤嚥防止術の共通原則:「気道と食道の解剖学的分離」 気管切開術との関係: - 気管切開単独では誤嚥防止にならない - 誤嚥防止と気道確保は異なる目的 - 重度嚥下障害で両方が必要な場合は併施することもある
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