第16回 言語聴覚士国家試験 第88問
吃音第16回
発達性吃音について誤っているのはどれか。
- 1.好発年齢は 6 歳前後である。 ✓
- 2.適応効果が ある。
- 3.二次的症状を伴 う。
- 4.進展がある。
- 5.課題による変動性がある。
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 好発年齢は6歳前後である。
発達性吃音の好発年齢は2~5歳であり、6歳前後ではありません。特に2~3歳の言語急速発達期に発症することが多く、5歳までに大多数の症例が発症します。6歳は学童期に入り、吃音の自然治癒率が低下する時期です。
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【各選択肢の解説】
1. 好発年齢は6歳前後である。
❌ 誤り。発達性吃音の好発年齢は2~5歳です。特に2~3歳の言語急速発達期(初語から語彙爆発への移行期)に発症が集中します。6歳は学童期であり、この時点で新たに吃音が発症する頻度は低くなります。
2. 適応効果がある。
✅ 正しい。適応効果とは、同じ単語や文章を何度も繰り返し読むと吃音症状が軽減する現象です。発達性吃音では顕著に認められ、この特性はリハビリテーション方法の選択に影響します。
3. 二次的症状を伴う。
✅ 正しい。発症後長年経過すると、吃音そのもの(一次症状)に加えて、随伴運動(身体の突っ張り・顔をしかめるなど)や回避行動(発話回避・特定音の言い換え)が生じます。これらは心理的苦痛の表れです。
4. 進展がある。
✅ 正しい。発達性吃音は発症当初は軽度でも、学童期を経て青年期へと進むにつれ症状が進展・悪化する場合があります。これは社会的場面での不安増加が関連しており、幼少期の早期介入が効果的である理由になります。
5. 課題による変動性がある。
✅ 正しい。発達性吃音は歌唱時・朗読時・読話相手が子どもの時などの条件で症状が軽減する変動性を示します。一方、精神的緊張・新しい語彙の習得・説明的な話題での吃音は増加する傾向があります。
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【試験対策ポイント】
発達性吃音の基本特性(マイナス選択肢対策)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 好発年齢 | 2~5歳(特に2~3歳)←6歳は誤り |
| 自然治癒率 | 5歳以前:80~90% 5~7歳:50~60% |
| 適応効果 | 繰り返し読みで軽減 ◆試験で頻出 |
| 課題による変動 | 歌唱・音読・子ども相手では軽減 |
| 二次症状 | 随伴運動・回避行動(発症後数年で出現) |
| 進展 | 青年期への移行で悪化する可能性あり |
キーワード整理
- 一次症状:吃音そのもの(繰り返し・延長・ブロック)
- 二次症状:随伴運動+回避行動+心理的苦痛
- 吃音の軽減条件:歌唱・朗読・子ども相手・ゆっくり話す
- 吃音の増加条件:緊張・新語彙・説明的話題・重要な場面
頻出の引っかけ
「6歳前後」は学童期の「後天性吃音発症」時期としては可能性がありますが、発達性吃音は明らかに幼少期(2~5歳)が好発年齢です。