第17回 言語聴覚士国家試験 第114問
形成外科学第17回
口唇裂の手術様式でないのはどれか。
- 1.ミラード(Millard)法
- 2.マリケン(Muliken)法
- 3.ファーロー(Furlow)法 ✓
- 4.三角弁法
- 5.四角弁法
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — ファーロー(Furlow)法
ファーロー法は口蓋裂の手術様式であり、口唇裂の手術ではありません。口唇裂手術は1・2・4・5番が標準的術式であるのに対し、ファーロー法は口蓋裂に対する二層弁反転法として用いられます。
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【各選択肢の解説】
1. ミラード(Millard)法
✅ 正しい。口唇裂の標準的な一次修復術。鼻中隔の成長を妨げないよう筋解離を最小限にする原則(筋肉の付着部を保持)に基づいています。現在も最も広く用いられている術式です。
2. マッキンタイア法(マリケン法と同義)
✅ 正しい。肌理の細かさを重視し、解剖学的構造の再建を強調する術式。鼻側のsubmucousal dissectionを行い、組織の血流を温存します。口唇裂修復の標準術式の一つです。
3. ファーロー(Furlow)法
❌ 誤り。これは口蓋裂の手術様式です。口蓋粘膜と筋層を二層の反転弁として用いる術式で、従来のVelopharyngeal insufficiency(VPI)の予防と音声改善に有効とされています。口唇裂には用いられません。
4. 三角弁法
✅ 正しい。口唇裂修復における鼻翼基部の再建に用いられる術式。鼻翼の非対称性を改善します。古典的ではありますが、現在でも補助的に使用されることがあります。
5. 四角弁法
✅ 正しい。Tennison法とも呼ばれる古典的な口唇裂修復術。Z形成を組み合わせることで、口輪筋の連続性を再建します。現在はミラード法に比べ使用頻度は低下していますが、特定の症例では有用です。
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【試験対策ポイント】
口唇裂手術と口蓋裂手術の区別:
| 疾患 | 主要術式 | 時期 |
|---|---|---|
| 口唇裂 | ミラード法・マッキンタイア法・三角弁法・四角弁法 | 生後3ヶ月~1歳 |
| 口蓋裂 | ファーロー法・クリニクオウ法・ハーディン法 | 18ヶ月以降 |
頻出の紛らわしい知識:
- ファーロー法は「二層弁反転法(double-opposing Z-plasty)」→口蓋裂専用
- ミラード法は「金の原則」(筋肉の付着部を保持)→口唇裂の基本
- 口唇裂修復の3大術式:ミラード法(現在の標準)、マッキンタイア法(解剖学的再建)、三角弁法(補助的)