第17回 言語聴覚士国家試験 第116問
臨床歯科医学/口腔外科学第17回
歯垢について誤っているのはどれか。
- 1.口腔常在菌の集落である。
- 2.白板症を引き起こす。 ✓
- 3.歯周病の原因となる。
- 4.口呼吸で歯面に付着しやすい。
- 5.誤嚥性肺炎の原因となる。
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — 白板症を引き起こす。
歯垢は細菌の集落であり、歯周病や誤嚥性肺炎の原因となりますが、白板症は口腔内に生じる「白い病変」で、その原因は歯垢ではなく、喫煙、飲酒、慢性刺激、真菌感染など他の要因です。歯垢は白板症を引き起こしません。
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【各選択肢の解説】
1. 口腔常在菌の集落である。
✅ 正しい。歯垢(デンタルプラーク)は口腔内に存在する数百種類の細菌が複合的に集落を形成したもので、唾液成分やバイオフィルムマトリックスにより保持されています。
2. 白板症を引き起こす。
❌ 誤り。白板症は口腔内の慢性刺激(喫煙、飲酒、義歯による圧迫など)、真菌感染(カンジダ症)、前癌病変などが原因で、歯垢とは無関係です。歯垢が白板症を引き起こすメカニズムは存在しません。
3. 歯周病の原因となる。
✅ 正しい。歯垢中の細菌が産生する毒素・酵素により、歯肉に炎症が生じ、やがて歯周組織の破壊が進行します。歯周病の最大の原因物質です。
4. 口呼吸で歯面に付着しやすい。
✅ 正しい。口呼吸により口腔内が乾燥し、唾液による自浄作用が低下するため、歯垢が付着・増殖しやすくなります。特に上前歯唇側に付着が顕著です。
5. 誤嚥性肺炎の原因となる。
✅ 正しい。高齢者や嚥下機能低下患者が歯垢を含む口腔内分泌物を誤嚥することで、気道感染が生じ、誤嚥性肺炎の主要な原因となります。
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【試験対策ポイント】
歯垢と白板症の関係を整理:
| 項目 | 歯垢 | 白板症 |
|---|---|---|
| 組成 | 細菌集落 | 粘膜の角化異常・上皮過形成 |
| 性状 | 黄白色の付着物 | 白色の病変 |
| 原因 | 細菌の増殖 | 喫煙・飲酒・刺激・真菌 |
| 悪影響 | 歯周病・むし歯・誤嚥肺炎 | 悪性化リスク(前癌病変) |
| 除去可能性 | 容易に除去可能 | 拭き去れない固着性病変 |
歯垢が関与する口腔疾患:歯周病、むし歯、口臭、誤嚥性肺炎
歯垢が関与しない病変:白板症、紅板症、口角炎、カンジダ症(一部除く)