第17回 言語聴覚士国家試験 第128問
心理測定法第17回
特性の評価を行うとき、被評価者がある側面では望ましい特徴を持っていると、その評価を全体的な評価にまで広げてしまう傾向はどれか。
- 1.中心化効果
- 2.光背効果 ✓
- 3.寛大効果
- 4.期待効果
- 5.天井効果
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — 光背効果
ある肯定的な側面が優れていると、その評価を被評価者の他の側面や全体的な評価にまで広げてしまう傾向を光背効果(ハロー効果)といいます。これは認知バイアスの代表的なもので、評定者が無意識に犯しやすい誤りです。
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【各選択肢の解説】
1. 中心化効果
❌ 誤り。評定者が極端な評定を避け、中央値付近に評定を集中させてしまう傾向です。極端な高評価や低評価を控える傾向であり、全体への広げ方ではありません。
2. 光背効果(ハロー効果)
✅ 正しい。ある優れた側面が「光背(後光)」のように輝いて見え、それが他の特性評価まで肯定的に影響する現象です。まさに「部分的評価→全体評価への拡大」のメカニズムです。
3. 寛大効果
❌ 誤り。評定者が被評価者に好意的で、すべての項目を甘めに評定してしまう傾向です。光背効果と異なり、「ある側面から他へ」という選択的な広がりではなく、全体的に甘くなります。
4. 期待効果
❌ 誤り。評定者が被評価者に対して事前に抱いている期待(ラベリング)が、その後の評定に影響する効果です。光背効果とは異なり、評価過程の中での「広がり」というより、事前期待による影響です。
5. 天井効果
❌ 誤り。測定値がスケールの上限に達してしまい、実際の差異が検出できなくなる統計的現象です。評定者のバイアスではなく、測定尺度の制限問題です。
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【試験対策ポイント】
心理測定における「評定者バイアス」の整理表
| バイアス名 | 現象 | 特徴 |
|---|---|---|
| 光背効果 | 優れた側面→全体評価へ拡大 | 「部分から全体へ」の選択的広がり |
| 中心化効果 | 中央値に集中 | 極端な評定を回避 |
| 寛大効果 | 全項目を甘く評定 | 全体的で非選択的 |
| 厳格効果 | 全項目を厳しく評定 | 寛大効果の逆 |
| 期待効果 | 事前期待が評定に影響 | 評価開始時点での心理的期待 |
| 逆光背効果 | 負の側面→全体へ拡大 | 光背効果の負版 |
キーワード:光背効果=「一つの優れた特徴が『光の輪』のように他を明るく照らす」イメージで記憶