第17回 言語聴覚士国家試験 第141問
音響学第17回
第17回 言語聴覚士国家試験 第141問(音響学)の正答は 4 です。両耳聴について正しいものを問う。
問題
両耳聴に関して正しいのはどれか。
- 1.最小の両耳間時間差は約9msである。
- 2.片耳で聴くより両耳で聴く方が閾値が大きい。
- 3.低域では両耳間強度差が方向の手がかりとなる。
- 4.壁からの反射音があっても壁に音源があるとは感じない。 ✓
- 5.同じ音が左右のスピーカから同時に出てもそれぞれ同じ位置に定位する。
正答:4番
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この問題の正答率(STカコモン利用者の実データ)
初回正答率 42.2%難問
102人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)
同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、STカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。
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解説
■ 正答:4番 — 反射音があっても壁に音源があるとは感じない(先行音効果)
両耳聴について正しいものを問う。先に届いた直接音で音源方向が決まり、後から届く反射音は音像の方向に影響しにくい(先行音効果・ハース効果)。そのため壁からの反射音があっても、壁に音源があるとは感じない。
【各選択肢の解説】
1. 最小の両耳間時間差は約9msである。
❌ 誤り。検出可能な時間差はマイクロ秒(数十μs)の単位。正しくは数十μs程度の両耳間時間差でも方向の手がかりになり、9msは桁違いに大きい。
❌ 誤り。検出可能な時間差はマイクロ秒(数十μs)の単位。正しくは数十μs程度の両耳間時間差でも方向の手がかりになり、9msは桁違いに大きい。
2. 片耳で聴くより両耳で聴く方が閾値が大きい。
❌ 誤り。両耳加算で閾値は小さく(感度は良く)なる。正しくは両耳で聴く方が片耳より閾値が小さい(約3dB改善する)。
❌ 誤り。両耳加算で閾値は小さく(感度は良く)なる。正しくは両耳で聴く方が片耳より閾値が小さい(約3dB改善する)。
3. 低域では両耳間強度差が方向の手がかりとなる。
❌ 誤り。低域は両耳間時間差、高域が両耳間強度差。正しくは低域の手がかりは両耳間時間差(位相差)で、両耳間強度差は頭の陰影効果が生じる高域の手がかりである。
❌ 誤り。低域は両耳間時間差、高域が両耳間強度差。正しくは低域の手がかりは両耳間時間差(位相差)で、両耳間強度差は頭の陰影効果が生じる高域の手がかりである。
4. 壁からの反射音があっても壁に音源があるとは感じない。
✅ 正しい(=正答)。先行音効果による。先に届いた直接音の方向に音像が定まる。
✅ 正しい(=正答)。先行音効果による。先に届いた直接音の方向に音像が定まる。
5. 同じ音が左右のスピーカから同時に出てもそれぞれ同じ位置に定位する。
❌ 誤り。中央に一つの音像として融合定位する。正しくは左右から同じ音が同時に出ると、2つのスピーカの中央に1つの音像として定位する。
❌ 誤り。中央に一つの音像として融合定位する。正しくは左右から同じ音が同時に出ると、2つのスピーカの中央に1つの音像として定位する。
【試験対策ポイント】
両耳聴の手がかり=低周波は両耳間時間差、高周波は両耳間強度差(レベル差)。両耳聴では閾値が下がり(両耳加算)、音源定位が向上する。先行音効果(ハース効果)により、直接音が方向を決め反射音は方向感に寄与しにくい。「低音=時間差・高音=強度差」と先行音効果を押さえる。
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