第17回 言語聴覚士国家試験 第153問
心理測定法第17回
正しいのはどれか。
a.検査の妥当性は信頼性と相関する。
b.アルフ係数は信頼咳係数の一種である。
c.検査の信頼性は同様な結果が再現される程度を示す。
d.権者者による行動観察は主観的評価法である。
e.コホートとは生年月日を同じくする人の集団をいう。
1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — b,c
選択肢bと c の両方が正しい。信頼性はテスト・再テスト法やクronbach のα係数など複数の方法で測定され、信頼性は検査結果の再現性を示す基本的な心理測定学の概念です。
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【各選択肢の解説】
a. 検査の妥当性は信頼性と相関する。
❌ 誤り。妥当性と信頼性は別の概念です。信頼性が高くても妥当性が低いことはあります(例:信頼度の高いが的外れな測定)。正確には「妥当性は信頼性を前提とするが、相関するわけではない」が正しい関係です。信頼性は妥当性の必要条件ですが十分条件ではありません。
b. アルフ係数は信頼係数の一種である。
✅ 正しい。Cronbach のα係数(アルファ係数)は内的整合性を測定する信頼性係数です。複数項目の検査が一貫性を持つか評価するため、心理検査で最も広く使用されている信頼性指標です。
c. 検査の信頼性は同様な結果が再現される程度を示す。
✅ 正しい。信頼性の定義そのものです。同じ対象に同じ検査を実施して同じ結果が得られる程度を信頼性といい、テスト・再テスト法、検査者間信頼性、内的整合性などで測定されます。
d. 権者者による行動観察は主観的評価法である。
❌ 誤り。問題文に「権者者」という造語があるため、おそらく「検査者」「評定者」の誤記と考えられます。いずれにせよ行動観察は「客観的」評価手法の代表であり、量的データとして記録されるため、主観的評価法ではありません。主観的評価法は心理尺度やアンケートなど主観的報告に基づきます。
e. コホートとは生年月日を同じくする人の集団をいう。
❌ 誤り。コホート(cohort)とは「同じ時期に出生した人の集団」です。「生年月日を同じくする」という厳密な定義ではなく、出生年(あるいは出生月)が同じ人々の集団を指します。コホート研究は疫学で用いられる前向き研究手法です。
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【試験対策ポイント】
信頼性と妥当性の相違
| 概念 | 定義 | 測定方法 | 関係性 |
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| 信頼性 | 同様な結果が再現される程度 | テスト・再テスト法、検査者間信頼性、内的整合性(α係数) | 妥当性の必要条件 |
| 妥当性 | 検査が測定することを意図している特性を実際に測定しているか | 内容妥当性、構成概念妥当性、基準関連妥当性 | 信頼性に依存するが相関しない |
信頼性係数の種類
• テスト・再テスト信頼性:同じ検査の反復施行
• 検査者間信頼性:異なる検査者による評価の一致度
• 内的整合性(α係数):複数項目の一貫性
• 折半信頼性:検査を半分に分けて相関を見る
行動観察の特徴
• 客観的評価手法:量的にデータ記録
• 観察者の解釈を最小化する工夫が重要
• チェックリスト使用で評定の標準化を図る