第17回 言語聴覚士国家試験 第157問
失語症第17回
重度失語症に適さない検査はどれか。
- 1.標準失語症検査(SLTA)
- 2.実用コミュニケーション能力検査(CADL)
- 3.標準抽象語理解力検査 ✓
- 4.レーヴン色彩マトリックス検査
- 5.WAB失語症検査
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — 標準抽象語理解力検査
重度失語症患者は言語理解・産出能力が著しく低下しているため、抽象語(概念的・比喩的な言葉)の理解を問う検査は施行困難です。一方、他の選択肢は具体的課題や非言語的応答を活用できるため、重度失語症でも実施可能です。
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【各選択肢の解説】
1. 標準失語症検査(SLTA)
✅ 正しい。重度失語症の評価に広く用いられる標準的検査です。復唱・物品呼称・理解など段階的課題があり、残存能力の詳細評価が可能です。
2. 実用コミュニケーション能力検査(CADL)
✅ 正しい。日常生活場面を想定した実践的課題(ロールプレイ等)を含み、非言語的応答やジェスチャーも評価対象とするため、重度失語症でも実施可能です。
3. 標準抽象語理解力検査
❌ 誤り。抽象語(「自由」「希望」など概念的な言葉)の意味理解を問う検査であり、重度失語症患者では言語理解が極めて限定的なため施行困難です。検査成立が見込めません。
4. レーヴン色彩マトリックス検査
✅ 正しい。非言語性の視覚的推理検査で、言語能力とは独立した認知能力の評価が可能です。重度失語症でも実施でき、高次脳機能評価に有用です。
5. WAB失語症検査
✅ 正しい。失語症評価の国際標準検査で、流暢性・理解・復唱・命名などを段階的に評価します。重度失語症の評価に最適化されています。
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【試験対策ポイント】
失語症検査選択のキーポイント:
| 検査名 | 特徴 | 重度失語症での活用 |
|---|---|---|
| SLTA | 標準的、段階的課題 | ◎適応 |
| WAB | 国際標準、流暢性~復唱を体系的評価 | ◎適応 |
| CADL | 実用場面、非言語応答可 | ◎適応 |
| レーヴン | 非言語性認知検査 | ◎適応(付加検査) |
| 抽象語理解力 | 抽象概念の言語理解が前提 | ❌不適応 |
重度失語症で避けるべき検査の特徴:
・言語能力の高い水準を前提とする
・具体的操作や非言語的応答が活用できない
・抽象的思考を要求する
出題ポイント:「重度失語症に『適さない』」という否定形設問。他4つは全て適応可能だが、抽象語理解力検査だけが言語的要求度が高すぎるため落とされる。