第17回 言語聴覚士国家試験 第16問
病理学第17回
創傷治療過程に関わりが少ないのはどれか。
- 1.好中球
- 2.好酸球 ✓
- 3.マクロファージ
- 4.リンパ球
- 5.血小板
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — 好酸球
創傷治療の炎症期・増殖期・リモデリング期を通じて、好中球・マクロファージ・リンパ球・血小板が重要な役割を担いますが、好酸球は創傷治療の主要な細胞ではなく、むしろアレルギー反応や寄生虫感染などで増加する細胞です。創傷治療過程での関わりは極めて限定的です。
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【各選択肢の解説】
1. 好中球
✅ 正しい。創傷直後(0~3日)に最初に集積する白血球であり、細菌死滅とデブリスメント(壊死組織除去)に重要です。炎症期の主役細胞です。
2. 好酸球
❌ 誤り。創傷治療過程での役割は限定的です。好酸球は通常、寄生虫感染やアレルギー反応で増加し、創傷治癒に特有の機能は担いません。
3. マクロファージ
✅ 正しい。炎症期から増殖期(3日以降)に活躍し、細菌貪食、デブリスメント、成長因子(TGF-β、VEGF)産生を行い、肉芽形成と血管新生を促進します。創傷治癒の中心的細胞です。
4. リンパ球
✅ 正しい。増殖期からリモデリング期に活躍し、免疫反応の維持と瘢痕形成の調節に関わります。T細胞は過度な線維化を抑制する役割も果たします。
5. 血小板
✅ 正しい。凝血凝集による止血に加え、血小板由来成長因子(PDGF)やTGF-βを放出し、炎症細胞浸潤と肉芽形成を促進します。創傷治癒の初期段階で極めて重要です。
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【試験対策ポイント】
創傷治療の段階と主要細胞:
| 時間経過 | 段階 | 主要細胞 | 主要な役割 |
|---|---|---|---|
| 0~3日 | 炎症期 | 好中球・血小板 | 止血・細菌死滅・デブリスメント |
| 3日~3週 | 増殖期 | マクロファージ・リンパ球 | 肉芽形成・血管新生・コラーゲン沈着 |
| 3週~ | リモデリング期 | リンパ球・線維芽細胞 | 瘢痕成熟・コラーゲン再構成 |
好酸球が関わる条件:
- アレルギー反応を伴う創傷(接触皮膚炎など)
- 寄生虫感染による創傷
- 通常の急性創傷治療過程では出現しない
覚え方:「創傷治療=好中球・マクロファージ・リンパ球・血小板」で9割。好酸球は登場人物ではなく、むしろ異常反応の指標。