STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第17回 言語聴覚士国家試験 第184問

嚥下障害第17回
摂食・嚥下機能の発達と運動の出現時期との組合せで誤っているのはどれか。
  1. 1.捕食機能獲得期 ― 舌の突出 ✓
  2. 2.経口摂取準備期 ― 吸啜反射
  3. 3.嚥下機能獲得期 ― 下口唇の内転
  4. 4.押しつぶし機能獲得期 ― 左右口唇の水平の動き
  5. 5.すりつぶし機能獲得期 ― 下顎の上下左右運動

正答:1番

解説
■ 正答:1番 — 捕食機能獲得期 ― 舌の突出 捕食機能獲得期(生後5〜6ヶ月)では舌の突出(舌の反射的な前方突出)は消失する時期であり、むしろこの時期の特徴は「上下唇の活動」です。舌の突出は経口摂取準備期(3〜4ヶ月)の吸啜反射に付随する動きであり、捕食機能獲得期での主要な運動ではありません。 --- 【各選択肢の解説】 1. 捕食機能獲得期 ― 舌の突出 ❌ 誤り。捕食機能獲得期(5〜6ヶ月)では舌の反射的な前方突出は既に消失しており、この時期の特徴は上下唇で物をつかむ上下唇の動きです。舌の突出は経口摂取準備期の特徴であり、混同されやすい誤りです。 2. 経口摂取準備期 ― 吸啜反射 ✅ 正しい。経口摂取準備期(3〜4ヶ月)では吸啜反射が活発に出現し、同時に舌の反射的な前方突出(舌突出反射)も見られます。この時期は反射的な摂食行動の時期です。 3. 嚥下機能獲得期 ― 下口唇の内転 ✅ 正しい。嚥下機能獲得期(4〜5ヶ月)では下口唇の内転運動が出現し、これにより嚥下運動がより効率的になります。 4. 押しつぶし機能獲得期 ― 左右口唇の水平の動き ✅ 正しい。押しつぶし機能獲得期(6〜8ヶ月)では左右口唇の水平方向の動きが活発化し、食物を上下顎の間でつぶす動作が可能になります。 5. すりつぶし機能獲得期 ― 下顎の上下左右運動 ✅ 正しい。すりつぶし機能獲得期(8〜12ヶ月)では下顎が自由に上下左右運動を行い、臼歯部での咀嚼運動(奥歯でのすりつぶし)が可能になります。 --- 【試験対策ポイント】 摂食・嚥下機能の発達段階と時期の整理 | 発達段階 | 時期 | 主要な運動・反射 | |---|---|---| | 経口摂取準備期 | 3〜4ヶ月 | 吸啜反射・舌の反射的前方突出 | | 嚥下機能獲得期 | 4〜5ヶ月 | 下口唇の内転 | | 捕食機能獲得期 | 5〜6ヶ月 | 上下唇の活動・舌の突出反射消失 | | 押しつぶし機能獲得期 | 6〜8ヶ月 | 左右口唇の水平の動き | | すりつぶし機能獲得期 | 8〜12ヶ月 | 下顎の上下左右運動 | 重要な否定知識 - 舌の突出反射は経口摂取準備期の特徴であり、捕食機能獲得期では消失する - 捕食機能獲得期での主役は舌ではなく「上下唇」である - 時期ごとに異なる部位の運動が発達することを押さえることが重要
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