第17回 言語聴覚士国家試験 第190問
聴覚系第17回
小児の滲出性中耳炎に該当しないのはどれか。
- 1.難聴を自覚して来院することが多い。 ✓
- 2.反復する上気道炎
- 3.粘液性の中耳貯留液
- 4.C型のティンパノメトリ
- 5.両側罹患することが多い。
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 難聴を自覚して来院することが多い。
滲出性中耳炎の患者は難聴に気づかないことが大多数です。特に小児では周囲からの指摘や検診での発見がほとんどで、本人が自覚して来院することはむしろ稀です。親や保育士が「言葉の発達が遅い」「テレビの音量が大きい」などの異変に気づいて初めて受診するケースが典型的です。
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【各選択肢の解説】
1. 難聴を自覚して来院することが多い。
❌ 誤り。小児の滲出性中耳炎は「気づかれにくい難聴」が特徴です。本人が自覚することはほぼなく、保護者や保育士の指摘、または学校検診で発見されることがほとんどです。成人でも自覚率は低く、両側罹患時に初めて気づく程度です。
2. 反復する上気道炎
✅ 正しい。滲出性中耳炎の最大の原因は反復感染です。風邪などの上気道炎に続発することが多く、特に保育園児・幼稚園児に頻発する理由はウイルス感染機会の増加にあります。
3. 粘液性の中耳貯留液
✅ 正しい。滲出性中耳炎では粘稠な粘液性貯留液が中耳に貯留します。急性中耳炎と異なり膿性ではなく、これが特徴的な所見です。
4. C型のティンパノメトリ
✅ 正しい。C型は中耳内に液体が貯留している状態を示します。正常なA型(コンプライアンス高い)から、貯留液により緩和されC型に変化します。B型(貯留液大量)より少ないのがC型です。
5. 両側罹患することが多い。
✅ 正しい。滲出性中耳炎は両側罹患が70~80%を占めます。上気道炎がウイルスによる全身感染であることが多いため、両側耳管機能不全が同時に生じやすいためです。
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【試験対策ポイント】
滲出性中耳炎の臨床特性(頻出)
| 項目 | 滲出性中耳炎の特徴 |
|---|---|
| 難聴の自覚 | 気づかれにくい(気づいて来院することはほぼない) |
| 発見のきっかけ | 言語発達遅滞・学校検診・保育者の指摘 |
| 原因 | 反復上気道炎による耳管機能不全 |
| 貯留液の性状 | 粘液性(膿性ではない) |
| ティンパノメトリ | C型(少量液体)またはB型(大量液体) |
| 罹患側 | 両側が70~80%(一側のみは稀) |
| 年齢 | 3~7歳に最多(両側耳管が水平に近く機能未熟) |
| 聴力レベル | 軽度~中等度(20~40dB程度) |
小児滲出性中耳炎が見逃されやすい理由
- 小児自身が「聞こえにくい」を訴えない
- 軽度難聴のため周囲も気づきにくい
- 言語発達の時期に罹患すると言語発達に影響(要注視)
- 成長とともに自然寛解率が高い(治療判断に含める)
ティンパノメトリで押さえるべき型
| 型 | 所見 | 意味 |
|---|---|---|
| A型 | コンプライアンス正常 | 正常中耳 |
| As型 | コンプライアンス低い | 耳硬化症・耳小骨強直 |
| Ad型 | コ