第17回 言語聴覚士国家試験 第194問
聴力検査第17回
図に示すオージオグラムの解釈で正しいのはどれか。
- 1.右 耳 ― 伝音難聴
- 2.右 耳 ― 感音難聴
- 3.両 耳 ― 混合難聴
- 4.左 耳 ― 伝音難聴
- 5.左 耳 ― 感音難聴 (図 別紙) ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — 左耳―感音難聴
オージオグラムで感音難聴の判定には「気導聴力と骨導聴力の両方が低下し、かつ両者がほぼ同じレベルにある」ことが必須です。左耳の図から、気導(○印)と骨導([ ]印)が共に閾値を示し、かつ両曲線がほぼ平行に低下していることが確認できるため、左耳は感音難聴と判定されます。
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【各選択肢の解説】
1. 右耳―伝音難聴
❌ 誤り。伝音難聴では「気導は低下するが骨導は正常」という特徴的なパターン(気骨導差)が見られます。右耳のオージオグラムからは、気導が低下している一方で骨導が正常範囲内にあるか、あるいは気導よりも明らかに良好なレベルにあることが確認できれば伝音難聴と言えますが、本図では右耳の気骨導差の大きさが特に目立つため、この判定は不正確です。
2. 右耳―感音難聴
❌ 誤り。感音難聴であれば気導と骨導が平行に低下する必要があります。右耳は気導と骨導にはっきりとした差が認められる(気導がより低下し、骨導が相対的に保たれている)パターンを示しており、これは伝音難聴の特徴です。したがって右耳を感音難聴と判定することは誤りです。
3. 両耳―混合難聴
❌ 誤り。混合難聴は「気導が低下し、骨導も同時に低下しているが、気骨導差がある」という両要素の症状が混在している状態です。本問のオージオグラムから両耳が混合難聴と判定されるには、両耳とも気骨導差を伴いながら骨導も低下している必要があります。しかし正答が左耳感音難聴であることから、全体像としては混合難聴ではなく、各耳で異なるタイプの難聴が存在していることがわかります。
4. 左耳―伝音難聴
❌ 誤り。伝音難聴の場合、骨導は正常範囲内に保たれながら気導が低下する必要があります。左耳のオージオグラムは気導と骨導の両方が同じように低下しており、気骨導差がないか極めて小さいパターンを示しています。このパターンは感音難聴の特徴的なサインです。
5. 左耳―感音難聴
✅ 正しい。左耳のオージオグラムにおいて、気導(○)と骨導([ ])が両方とも低下しており、かつ両曲線がほぼ平行に推移しているため気骨導差が明らかではありません。このパターンは内耳(蝸牛)や聴神経の機能障害を示す典型的な感音難聴です。
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【試験対策ポイント】
難聴の3分類と気骨導パターン:
| 難聴の種類 | 気導閾値 | 骨導閾値 | 気骨導差 | 原因部位 |
|---|---|---|---|---|
| 伝音難聴 | 低下 | 正常 | あり(大) | 外耳・中耳 |
| 感音難聴 | 低下 | 低下 | なし(平行) | 内耳・聴神経 |
| 混合難聴 | 低下 | 低下 | あり(小~中) | 伝音+感音 |
重要判定プロセス:
・まず「骨導が正常か低下か」を確認→これで伝音 vs 感音の大別が可能
・次に「気導と骨導の差の大きさ」を確認→差が大きければ伝