第17回 言語聴覚士国家試験 第197問
補聴器・人工内耳第17回
補聴器特性測定装置の使用について正しいのはどれか。
- 1.測定値の単位はdBHLである。
- 2.無響室で測定する必要がある。
- 3.ポケット型補聴器の測定には6ccカプラを使う。
- 4.補聴器マイクロホンと気密に接続する。
- 5.規準の状態で出力制限装置を作動しないようにする。 ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — 規準の状態で出力制限装置を作動しないようにする。
補聴器特性測定装置(カプラ法)では、補聴器の周波数特性を客観的に測定します。測定値は音響出力を直接測定する際のものであり、出力制限装置が作動してしまうと得られるデータが補聴器本来の増幅特性を反映しなくなるため、測定時には出力制限装置を非作動化する(あるいは規準値に設定して作動させない状態にする)ことが規準に定められています。
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【各選択肢の解説】
1. 測定値の単位はdBHLである。
❌ 誤り。補聴器特性測定装置で測定された値の単位はdBSPL(音圧レベル)です。dBHLは聴力検査の単位であり、補聴器の客観的な音響出力測定には使用されません。
2. 無響室で測定する必要がある。
❌ 誤り。補聴器特性測定装置はカプラ(人工耳)を使用した密閉系での測定であるため、外部の騒音環境の影響を受けません。一般的な防音室レベルで測定可能です。無響室までは必須要件ではありません。
3. ポケット型補聴器の測定には6ccカプラを使う。
❌ 誤り。ポケット型補聴器はマイク距離が遠いため、スピーカー性能を測定する際に2ccカプラを使用します。6ccカプラは補聴器本体の音量や周波数特性による影響をより大きく反映させるが、ポケット型の標準測定カプラではありません。
4. 補聴器マイクロホンと気密に接続する。
❌ 誤り。カプラ法での測定では、補聴器の受話器(レシーバー)をカプラに気密に接続します。マイクロホンは環境音をピックアップするもので、測定時には補聴器の出力側(レシーバー)との接続が重要です。
5. 規準の状態で出力制限装置を作動しないようにする。
✅ 正しい。補聴器特性測定の国際規準(IEC規格)では、補聴器の基本的な周波数特性・利得を測定する際、出力制限装置(ACL:Automatic Compression Limiting)が作動しないように設定することが定められています。これにより補聴器本来の増幅特性が正確に測定されます。
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【試験対策ポイント】
補聴器特性測定装置の関連知識
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 測定原理 | カプラ(人工耳)法:補聴器レシーバーをカプラに気密接続 |
| 測定値の単位 | dBSPL(音圧レベル) |
| 周囲環境 | 防音室で測定(無響室は必須でない) |
| レシーバー接続 | 2ccカプラまたは6ccカプラに気密接続 |
| 出力制限装置 | 測定時は非作動または規準値で作動させない |
| 測定周波数 | 125Hz~8kHz(補聴器の周波数範囲) |
カプラサイズの使い分け
- 2ccカプラ:耳かけ型、ポケット型の標準カプラ
- 6ccカプラ:補聴器本体の大きさが大きい場合など(補聴器の音圧出力の影響を見たい場合)
重要な否定知識
- 補聴器特性測定に「無響室」は必須ではない
- 測定値の単位は「dBHL」ではなく「dBSPL」
- 「マイクロホン」ではなく「レシーバー」をカプラに接続
- 出力制限装置を「作動させる」のでは