STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第17回 言語聴覚士国家試験 第22問

聴覚系第17回
鼓膜穿孔がみられる疾患はどれか。
  1. 1.慢性化膿性中耳炎 ✓
  2. 2.滲出性中耳炎
  3. 3.耳管開放症
  4. 4.耳硬化症
  5. 5.耳小骨連鎖離断

正答:1番

解説
■ 正答:1番 — 慢性化膿性中耳炎 慢性化膿性中耳炎は、中耳内の細菌感染により膿が形成され、長期間の炎症が続くことで鼓膜に穿孔が生じます。鼓膜穿孔は本疾患の特徴的な所見であり、耳漏(耳からの排膿)を伴うことが多いです。 --- 【各選択肢の解説】 1. 慢性化膿性中耳炎 ✅ 正しい。感染による持続的な膿形成と炎症により鼓膜が穿孔します。鼓膜穿孔を伴うかどうかが、急性と慢性を分ける重要な要素のひとつです。 2. 滲出性中耳炎 ❌ 誤り。中耳腔に液体が貯留する疾患ですが、通常は化膿性ではなく無菌性です。鼓膜は穿孔せず、むしろ内陥することが特徴で、鼓膜の完全性は保たれます。 3. 耳管開放症 ❌ 誤り。耳管が異常に開存している状態で、鼓膜穿孔は伴いません。主訴は自声強聴(自分の声が大きく聞こえる)や耳鳴りです。鼓膜構造には異常がありません。 4. 耳硬化症 ❌ 誤り。アブミ骨底が異所性骨化により固着する疾患です。鼓膜穿孔を伴わず、鼓膜は正常に見えます。伝音難聴が進行するのが特徴です。 5. 耳小骨連鎖離断 ❌ 誤り。外傷などにより耳小骨間の連結が失われる疾患です。鼓膜は通常完全性が保たれており、穿孔を伴いません。ティンパノメトリーAd型を呈します。 --- 【試験対策ポイント】 鼓膜穿孔の有無で疾患を区別する: | 疾患 | 鼓膜穿孔 | 主な病態 | 耳漏 | |---|---|---|---| | 慢性化膿性中耳炎 | あり | 化膿性感染→膿形成 | あり(多い) | | 滲出性中耳炎 | なし | 無菌性液貯留 | なし | | 耳管開放症 | なし | 耳管異常開存 | なし | | 耳硬化症 | なし | アブミ骨固着 | なし | | 耳小骨連鎖離断 | なし | 耳小骨間離断 | なし | 頻出ポイント: - 慢性化膿性中耳炎=「化膿性+穿孔+耳漏」の3点セット - 他の4つの疾患はすべて「鼓膜穿孔なし」が共通特徴 - 鼓膜穿孔の有無は鼓膜検査と聴力検査で評価可能
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