第17回 言語聴覚士国家試験 第33問
生涯発達心理学第17回
発達を質的変化としてとらえるのはどれか。
- 1.発達指数
- 2.発達加速
- 3.発達診断
- 4.発達段階 ✓
- 5.発達曲線
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — 発達段階
発達を質的変化としてとらえるのは「発達段階」です。発達段階論(例:ピアジェ、エリクソン)は、子どもの心理・認知・社会性が段階ごとに異なる質的性質を持つと考えます。一方、選択肢1・2・3・5は量的変化(数値化・発達速度・検査スコア)を対象とします。
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【各選択肢の解説】
1. 発達指数
❌ 誤り。発達指数(DQ:Developmental Quotient)は「量的指標」です。検査スコアを月齢で除して数値化するもので、発達のペースや到達度を数量的に表現します。質的変化ではなく、量的比較を目的とします。
2. 発達加速
❌ 誤り。発達加速は、発達速度が通常より速い現象を指す「量的概念」です。子どもがどのくらい速く発達しているかという速度(量)の問題であり、発達の質的な違いを説明するものではありません。
3. 発達診断
❌ 誤り。発達診断は、発達検査(DQ算出、マイルストーン到達の有無など)を用いて、現在の発達水準を「量的に評価」するプロセスです。スコアや月齢相当値という量的データを重視します。
4. 発達段階
✅ 正しい。発達段階は、人間の発達を連続的ではなく「段階的・質的に異なる段階」として理論化したものです(ピアジェの認知発達段階、エリクソンの心理社会的段階など)。各段階は単なる「スコアの累積」ではなく、思考様式・課題・危機が質的に異なります。
5. 発達曲線
❌ 誤り。発達曲線は、身長・体重・発達指数などを時間軸に沿ってグラフ化したものです。視覚的に「成長のペース(量)」を表現する手段であり、質的変化を対象としません。
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【試験対策ポイント】
量的変化 vs 質的変化の判別方法
| 視点 | 該当する概念 | 特徴 |
|---|---|---|
| 量的変化 | 発達指数・加速・診断・曲線 | 数値化・スコア化・速度・量の増減 |
| 質的変化 | 発達段階 | 段階ごとに思考様式・課題・心理状態が異なる |
重要な発達理論(質的枠組み)
ピアジェ認知発達段階:感覚運動期→前操作期→具体的操作期→形式的操作期
エリクソン心理社会的段階:8段階、各段階に発達課題と危機が存在
各段階は「より多く」ではなく「異なる質」を獲得する過程
誤りやすい点
発達検査(新版K式、DENVER など)は「どの段階にいるか」を判定する手段だが、発達診断という「評価プロセス」自体は量的メジャーを使用するため、質的変化の説明ではない。