STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第17回 言語聴覚士国家試験 第51問

言語聴覚障害総論第17回
誤っているのはどれか。
  1. 1.我が国の盲・聾(ろう)の公教育は明治初期の京都盲唖院開業に始まった。
  2. 2.米国では1920年代に言語聴覚療法従事者の職能団体(ASHA)が設立された。
  3. 3.我が国の大学では1930年代前後に音声言語障害の治療研究部門が開設された。
  4. 4.我が国では1970年代に言語聴覚療法従事者の公的機関での養成教育が始まった。
  5. 5.我が国では1990年代に言語聴覚療法従事者の国家資格化の検討が始まった。 ✓

正答:5番

解説
■ 正答:5番 — 我が国では1990年代に言語聴覚療法従事者の国家資格化の検討が始まった。 我が国における言語聴覚士の国家資格化の検討は1980年代後半から本格化し、1997年に言語聴覚士法が成立、1998年4月に法律が施行されました。したがって「1990年代に検討が始まった」という表現は正確ではなく、実際の検討開始時期は1980年代後半であり、1990年代には既に立法化の段階に進んでいました。 --- 【各選択肢の解説】 1. 我が国の盲・聾(ろう)の公教育は明治初期の京都盲唖院開業に始まった。 ✅ 正しい。京都盲唖院は1878年(明治11年)に開業し、我が国における盲者・聾者の公教育の最初の機関として位置づけられています。その後、1880年に東京盲唖学校が開設されるなど、公教育の体制が整備されていきました。 2. 米国では1920年代に言語聴覚療法従事者の職能団体(ASHA)が設立された。 ✅ 正しい。アメリカ音声言語聴覚協会(American Speech-Language-Hearing Association:ASHA)は1925年に設立されました。これは言語聴覚療法の国際的な発展を象徴する重要な歴史的事実です。 3. 我が国の大学では1930年代前後に音声言語障害の治療研究部門が開設された。 ✅ 正しい。我が国では1930年代に大学における音声言語障害の治療研究部門の開設が進みました。学問としての基盤形成がこの時期に始まり、戦後の言語聴覚教育の礎となっています。 4. 我が国では1970年代に言語聴覚療法従事者の公的機関での養成教育が始まった。 ✅ 正しい。1972年に国立聴力言語障害センター附属聴能言語障害専門職員養成所が設立され、公的機関での養成教育が本格化しました。これは専門職としての制度化への重要な第一歩でした。 5. 我が国では1990年代に言語聴覚療法従事者の国家資格化の検討が始まった。 ❌ 誤り。国家資格化の検討は「1980年代後半」に開始されており、1990年代には既に立法化の段階に達していました。1997年に言語聴覚士法が成立し、1998年4月に施行されています。「検討が始まった」という時期設定が正確ではありません。 --- 【試験対策ポイント】 言語聴覚療法の歴史における重要年号と事項 時期 | 我が国の主要な出来事 | 国際的な動き ---|---|--- 1878年(明治11年) | 京都盲唖院開業(公教育の最初) | - 1930年代 | 大学に治療研究部門が開設される | - 1920年代 | - | 米国ASHA設立(1925年) 1970年代 | 国立機関での養成教育開始(1972年) | - 1980年代後半 | 国家資格化の検討開始 | - 1990年代前半 | 検討・立法化進行 | - 1997年 | 言語聴覚士法成立 | - 1998年4月 | 言語聴覚士法施行・国家資格化実現 | - 重要否定知識: - 「1990年代に検討が始まった」は誤り→実際は1980年代後半から開始 - 1990年代は「検討の継続と立法化」の段階であり、「検討開始」ではない点を厳密に区別する
関連

▶ 第17回 全問一覧

▶ 言語聴覚障害総論 の過去問一覧