STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第17回 言語聴覚士国家試験 第58問

失語症第17回
発話は流暢、聴覚的理解は不良、復唱は良好な失語症のタイプはどれか。
  1. 1.伝導失語
  2. 2.ブローカ失語
  3. 3.ウェルニッケ失語
  4. 4.超皮質性運動失語
  5. 5.超皮質性感覚失語 ✓

正答:5番

解説
■ 正答:5番 — 超皮質性感覚失語 超皮質性感覚失語は、発話は流暢に保たれ、聴覚的理解は著しく低下しているにもかかわらず、復唱能力が比較的良好に保たれるという独特のプロフィールを示します。これは側頭葉周辺皮質の損傷によって意味理解経路が遮断される一方、発話中枢と復唱経路が保持されるためです。 --- 【各選択肢の解説】 1. 伝導失語 ❌ 誤り。伝導失語は発話が流暢で理解も良好ですが、復唱が著しく不良です。この問題では復唱が良好とされているため該当しません。 2. ブローカ失語 ❌ 誤り。ブローカ失語は非流暢な発話が特徴です。この問題では「発話は流暢」とされているため、ブローカ失語ではありません。 3. ウェルニッケ失語 ❌ 誤り。ウェルニッケ失語は流暢な発話と不良な理解を示しますが、復唱も著しく不良です。この問題では復唱が良好とされているため区別されます。 4. 超皮質性運動失語 ❌ 誤り。超皮質性運動失語は非流暢な発話が特徴であり、理解と復唱は良好です。この問題では「発話は流暢」とされているため該当しません。 5. 超皮質性感覚失語 ✅ 正しい。流暢な発話、不良な理解、良好な復唱という特異的なプロフィールが完全に一致します。側頭葉周辺皮質損傷により、復唱に必要な聴覚言語領域と表出系統の接続は保持されながら、意味理解経路が遮断されます。 --- 【試験対策ポイント】 失語症の分類:3軸で整理 | 失語症タイプ | 流暢性 | 聴覚的理解 | 復唱 | |---|---|---|---| | ブローカ失語 | 非流暢 | 良好 | 不良 | | ウェルニッケ失語 | 流暢 | 不良 | 不良 | | 伝導失語 | 流暢 | 良好 | 著しく不良 | | 超皮質性運動失語 | 非流暢 | 良好 | 良好 | | 超皮質性感覚失語 | 流暢 | 不良 | 良好 | | 全失語 | 非流暢 | 不良 | 不良 | | 命名失語 | 流暢 | 良好 | 良好 | 紛らわしい組み合わせの区別法: - 流暢+不良な理解=ウェルニッケ vs 超皮質性感覚 → 復唱で区別:不良=ウェルニッケ、良好=超皮質性感覚 - 非流暢=ブローカ vs 超皮質性運動 → 理解と復唱で区別:不良=ブローカ、良好=超皮質性運動 超皮質性感覚失語の臨床的特徴: - 患者は意味を理解していないまま「オウム返し」で復唱する - 側頭葉周辺皮質(Wernicke野周辺)の損傷で発生 - 復唱能力の保持が他の不流暢系失語との最大の区別点
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