第17回 言語聴覚士国家試験 第6問
内科学第17回
虫垂炎の症状について誤っているのはどれか。
- 1.悪心
- 2.心窩部痛
- 3.限局性の左下腹痛 ✓
- 4.腹部膨満
- 5.筋性防御
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — 限局性の左下腹痛
虫垂炎の痛みはマッカーネイポイント(McBurney point)と呼ばれる右下腹部に限局します。左下腹痛は虫垂炎の典型的な症状ではなく、むしろ大腸憩室炎や婦人科疾患などの左側病変を示唆するため、誤りです。
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【各選択肢の解説】
1. 悪心
✅ 正しい。虫垂炎では急性腹膜炎症に伴い、迷走神経刺激や全身炎症反応により悪心・嘔吐が高頻度で出現します。
2. 心窩部痛
✅ 正しい。虫垂炎の初期段階では臍周囲から心窩部にかけての内臓痛として認識されます。症状が進行するにつれ右下腹部の体性痛へと移行します。
3. 限局性の左下腹痛
❌ 誤り。虫垂は右下腹部に位置するため、炎症時の痛みはマッカーネイポイント(右腸骨前上棘と臍の中点)に限局します。左下腹痛は虫垂炎の症状ではありません。
4. 腹部膨満
✅ 正しい。虫垂炎による腹膜炎の進行に伴い、腸管麻痺が生じて腹部膨満が出現します。これは重症化を示す重要な所見です。
5. 筋性防御
✅ 正しい。腹膜刺激症状の一つで、虫垂炎による局所腹膜炎が進行すると腹直筋の反射性収縮により筋性防御(腹部の硬さ)が認められます。
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【試験対策ポイント】
虫垂炎の臨床的特徴
| 項目 | 特徴 |
|---|---|
| 痛みの移行 | 心窩部痛 → 臍周囲 → 右下腹部へ移行 |
| 限局部位 | マッカーネイポイント(右腸骨前上棘と臍の中点) |
| 圧痛点 | ラパラポイント(右下腹部の圧痛) |
| 腹膜刺激症状 | 筋性防御・反跳痛 |
| 全身症状 | 発熱・悪心・嘔吐 |
| 検査所見 | WBC上昇・CRP上昇 |
虫垂炎で左下腹痛が出現する場合は「別疾患」を考慮する必要があります。