第17回 言語聴覚士国家試験 第7問
臨床神経学第17回
誤っているのはどれか。
- 1.関節リウマチ ― 限局性の関節症状 ✓
- 2.皮膚筋炎 ― 悪性腫瘍
- 3.全身性エリテマトーデス ― 顔面蝶形紅斑
- 4.強皮症 ― レイノー現象
- 5.シェーグレン症候 ― ドライマウス
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 関節リウマチ ― 限局性の関節症状
関節リウマチは、対称性で複数関節(多関節)に同時に現れる全身性炎症性疾患です。限局性ではなく多関節性の関節症状が特徴であり、朝のこわばりも典型的な症状です。
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【各選択肢の解説】
1. 関節リウマチ ― 限局性の関節症状
❌ 誤り。関節リウマチは複数の関節に対称性に炎症が生じる多関節性疾患です。手指のPIP・MCP関節や手関節など複数関節に同時症状が出現し、朝のこわばり(30分以上)を伴うことが特徴です。限局性は誤った説明です。
2. 皮膚筋炎 ― 悪性腫瘍
✅ 正しい。皮膚筋炎は全身性自己免疫疾患であり、悪性腫瘍(特に肺がん・乳がん・卵巣がん)との合併が高頻度に見られます。悪性腫瘍随伴症候群としての側面が重要であり、皮膚筋炎患者には腫瘍検診が推奨されます。
3. 全身性エリテマトーデス ― 顔面蝶形紅斑
✅ 正しい。全身性エリテマトーデス(SLE)の診断基準の一つとして「蝶形紅斑」が含まれます。両頬部と鼻背を含む紅斑で蝶々の形に見えるため、SLEの古典的皮膚症状です。
4. 強皮症 ― レイノー現象
✅ 正しい。強皮症の初期症状として、寒冷刺激で指先の血流が悪くなり蒼白→紫赤色に変化するレイノー現象が見られます。強皮症患者の90%以上でレイノー現象が認められます。
5. シェーグレン症候群 ― ドライマウス
✅ 正しい。シェーグレン症候群は、涙腺と唾液腺の炎症・破壊による自己免疫疾患です。ドライマウス(口腔乾燥症)とドライアイが主症状であり、診断に欠かせない所見です。
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【試験対策ポイント】
対象性多関節炎と限局性疾患の区別
| 疾患 | 特徴 | 関節部位 |
|---|---|---|
| **関節リウマチ** | 対称性の多関節性炎症 | PIP・MCP・手関節など複数 |
| 痛風 | 限局性(単関節)急性発症 | 第一中足趾関節が多い |
| 変形性関節症 | 限局性(部分的) | 膝・股関節など負荷部位 |
自己免疫疾患と臓器障害の関連
| 疾患 | 主要臓器障害 | 悪性腫瘍 |
|---|---|---|
| SLE | 腎臓・脳・漿膜 | あり(ただし限定的) |
| **皮膚筋炎** | **筋肉・皮膚** | **高頻度(20-50%)** |
| 強皮症 | 肺線維症・腎 | あり(限定的) |
| シェーグレン | 涙腺・唾液腺 | リンパ腫リスク |
重要:「限局性」という言葉が問題のキーワード。複数関節同時症状が出る疾患では「限局性」と答えることは常に誤りです。