第17回 言語聴覚士国家試験 第60問
失語症第17回
失語症訓練につおけるシュール(Schuell)の刺激法で用いられないのはどれか。
- 1.前刺激 ✓
- 2.反復刺激
- 3.聴覚刺激
- 4.フィードバック
- 5.刺激の難易度調整
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 前刺激
シュール(Schuell)の刺激法は、体系的な聴覚刺激と段階的な難易度調整を通じて失語症者の言語機能を促進する訓練法ですが、「前刺激」は使用されません。前刺激は条件づけの手法であり、シュールの理論的枠組みには含まれていません。
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【各選択肢の解説】
1. 前刺激
❌ 誤り。前刺激(プレスティミュラス)は条件付け学習の用語で、シュール刺激法では使用されません。シュール法は古典的条件反射や学習心理学の前刺激概念ではなく、神経生理学的な「促通」に基づいています。
2. 反復刺激
✅ 正しい。シュール刺激法の核となる原理です。同じ刺激を繰り返し与えることで、神経回路の促通を図り、残存機能の活動を高めます。
3. 聴覚刺激
✅ 正しい。シュール刺激法は「聴覚刺激訓練法」とも呼ばれます。聴覚入力を中心に多感覚刺激(視覚、触覚併用)を組み合わせて実施されます。
4. フィードバック
✅ 正しい。訓練中の正誤判定やパフォーマンス情報は、学習効果を高めるために重要な要素です。シュール法でも言語反応に対するフィードバックが組み込まれています。
5. 刺激の難易度調整
✅ 正しい。患者の能力段階に応じて刺激を段階的に難しくしていく原理(段階的難易度調整)は、シュール刺激法の基本方針です。簡単→困難への進行が効果的とされています。
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【試験対策ポイント】
シュール刺激法の5つの原理
| 原理 | 内容 | 選択肢との対応 |
|---|---|---|
| 反復 | 同一刺激の繰り返し | 2番 ✅ |
| 聴覚刺激 | 聴覚入力を中心とした多感覚刺激 | 3番 ✅ |
| フィードバック | 反応に対する情報提供 | 4番 ✅ |
| 難易度調整 | 段階的な刺激複雑化 | 5番 ✅ |
| **含まれない** | **前刺激(条件づけの概念)** | **1番 ❌** |
重要:「前刺激」は條件反射理論(Pavlov)の用語。シュール法は神経生理学的「促通」に基づく異なる理論体系です。