第17回 言語聴覚士国家試験 第8問
小児科学第17回
小児の発作性疾患について正しいのはどれか。
- 1.熱性痙攣の多くは6歳までに自然軽快する。 ✓
- 2.小児欠神発作は知能障害を併発する。
- 3.ウエスト症候群の好発時期は1歳半である。
- 4.乳児重症ミオクロニーてんかん(ドラベ症候群)の児のい知能発達は正常である。
- 5.憤怒痙攣は発達を阻害する。
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 熱性痙攣の多くは6歳までに自然軽快する。
熱性痙攣は小児の一般的な発作性疾患で、通常は生後6ヶ月~6歳の間に発症し、6歳以降は再発率が急速に低下します。多くの児は薬物治療を必要としない自然軽快型です。これは予後の良い疾患であり、ほとんどの場合、成人期には痙攣を起こさなくなります。
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【各選択肢の解説】
1. 熱性痙攣の多くは6歳までに自然軽快する。
✅ 正しい。熱性痙攣は生後6ヶ月~6歳に好発し、多くが自然軽快型です。6歳以降の再発率は極めて低く、特に複雑性熱性痙攣でも大半は完全寛解します。
2. 小児欠神発作は知能障害を併発する。
❌ 誤り。小児欠神発作(小児欠神てんかん:CAE)は良好な予後を持つ神経発達的に予後の良いてんかんで、知能障害は併発しません。むしろ知能発達は正常範囲にあります。
3. ウエスト症候群の好発時期は1歳半である。
❌ 誤り。ウエスト症候群の好発時期は生後3~12ヶ月(特に生後4~8ヶ月)です。1歳半はウエスト症候群の典型的な発症時期ではなく、むしろ遅い発症に該当します。
4. 乳児重症ミオクロニーてんかん(ドラベ症候群)の児の知能発達は正常である。
❌ 誤り。ドラベ症候群(SCN1A遺伝子変異が多い)は難治性てんかんで、知能発達遅滞(中等度~重度)を高頻度に伴います。予後不良なてんかんの代表例です。
5. 憤怒痙攣は発達を阻害する。
❌ 誤り。憤怒痙攣(breath-holding spells)は心理的ストレスで起こる一時的な意識喪失ですが、予後は良好で、知的発達や神経発達を阻害しません。年齢とともに自然軽快します。
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【試験対策ポイント】
小児発作性疾患の予後・好発時期の整理表:
| 疾患 | 好発時期 | 知能障害 | 予後 |
|---|---|---|---|
| 熱性痙攣 | 6ヶ月~6歳 | なし | 良好(自然軽快) |
| 小児欠神発作 | 4~8歳 | なし | 良好 |
| ウエスト症候群 | 4~8ヶ月 | あり(90%) | 不良(難治) |
| ドラベ症候群 | 6~12ヶ月 | あり(中~重度) | 不良(難治) |
| 憤怒痙攣 | 6ヶ月~4歳 | なし | 良好(自然軽快) |
重要否定知識:
・小児欠神発作は「良性」てんかんで、知能障害を伴わない
・ドラベ症候群は「予後不良」で、知能発達遅滞が顕著
・ウエスト症候群は「点頭てんかん」で、90%に知能障害合併
・熱性痙攣と憤怒痙攣は共に自然軽快型で、神経発達への影響なし