第17回 言語聴覚士国家試験 第95問
聴力検査第17回
オージオメーターで提示する検査音のダイヤル値が示すのはどれか。
- 1.音圧レベル
- 2.聴力レベル ✓
- 3.感覚レベル
- 4.等価騒音レベル
- 5.ラウドネスレベル
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — 聴力レベル
オージオメーターのダイヤル値は、聴力レベル(Hearing Level:HL)で校正されています。これは正常聴力者の平均的な聴覚閾値(0dBHL)を基準として、そこからの逸脱を示す値です。聴力検査の結果をdBで表す際に用いられる標準的な表示方法です。
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【各選択肢の解説】
1. 音圧レベル
❌ 誤り。音圧レベル(SPL:Sound Pressure Level)は、絶対的な音圧の大きさを基準値(20μPa)からの相対値で示したものです。オージオメーターはダイヤル値をSPLではなくHLで校正されているため、患者の聴覚感度に合わせた検査が可能になります。
2. 聴力レベル
✅ 正しい。オージオメーターのダイヤル値は聴力レベル(HL)で表示されます。0dBHLは正常聴力者の平均的な聴覚閾値(周波数ごとに定められた基準値)を意味し、これ以上に音を大きくする必要のある患者は聴力低下を示します。国際標準(ISO 389)に基づいています。
3. 感覚レベル
❌ 誤り。感覚レベル(SL:Sensation Level)は、個人の聴覚閾値からの相対的な音の大きさを示す値です。例えば「40dBSL」は、その人の閾値より40dB上の刺激という意味になります。検査時の参考値として用いられることもありますが、オージオメーターの基本的なダイヤル値ではありません。
4. 等価騒音レベル
❌ 誤り。等価騒音レベル(Leq)は、変動する騒音の時間平均値を示す指標で、職業性難聴の判定や騒音環境評価に用いられます。オージオメーターの純音検査には関係ありません。
5. ラウドネスレベル
❌ 誤り。ラウドネスレベル(Loudness Level)は、音の「大きさの感覚」を表す主観的指標で、等ラウドネス曲線(等感覚曲線)に基づいています。周波数によって同じ音圧でも聴覚的には異なることを示していますが、オージオメーターのダイヤル値そのものではありません。
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【試験対策ポイント】
表1:音響的指標の比較
| 指標 | 基準 | 用途 | オージオメーター |
|---|---|---|---|
| 音圧レベル(SPL) | 絶対的基準(20μPa) | 物理的測定 | ❌ 使用しない |
| 聴力レベル(HL) | 正常聴覚閾値 | 臨床聴力検査 | ✅ ダイヤル値 |
| 感覚レベル(SL) | 個人の聴覚閾値 | 相対的刺激量 | △ 参考値 |
| ラウドネス | 主観的大きさ感覚 | 心理音響学 | ❌ 使用しない |
表2:HL と SPL の関係例(1000Hz)
| dBHL | dBSPL | 意味 |
|---|---|---|
| 0 | 6 | 正常聴覚者の平均閾値 |
| 20 | 26 | 軽度難聴 |
| 40 | 46 | 中等度難聴 |
| 60 | 66 | 高度難聴 |
重要ポイント:
- オージオメーター = HL(聴力レベル)で校正
- 0dBHL = 正常聴力者の平均聴覚閾値(周波数ごとに異なる)
- HL値が大きい = より大きな音が