STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第17回 言語聴覚士国家試験 第97問

補聴器・人工内耳第17回
補聴器の250Hzの音響利得の低減に有効でないのはどれか。
  1. 1.音質調整器
  2. 2.イヤホン交換
  3. 3.音響ダンパー ✓
  4. 4.ノイズサブレッサー
  5. 5.イヤーモルドのベント

正答:3番

解説
# 第17回 第97問 解説 ■ 正答:3番 — 音響ダンパー 音響ダンパーは音響チューブに挿入する抵抗体で、主に**中音域(1000〜3000Hz付近)のピークを平坦化**するために用いられます。低音域(250Hz)の音響利得低減には効果が乏しく、これが正答となります。 --- 【各選択肢の解説】 1. 音質調整器 ✅ 有効。低音調整つまみ(トーンコントロール)やデジタル補聴器のイコライザー機能により、250Hz帯域のゲインを直接下げることができます。 2. イヤホン交換 ✅ 有効。レシーバー(イヤホン)の種類によって周波数特性が異なり、低音域の出力が小さいタイプに交換することで250Hzの利得を低減できます。 3. 音響ダンパー ❌ 誤り。音響ダンパーは中音域のピーク(共鳴ピーク)を抑える目的で使用されるもので、低音域(250Hz)の利得低減には有効ではありません。したがって本問の正答です。 4. ノイズサブレッサー ✅ 有効(出題上)。低周波数帯域の定常雑音(空調音など)を抑制する機能があり、250Hz付近の利得を下げる効果が期待できるため、本問では「有効」とされています。 5. イヤーモルドのベント ✅ 有効。イヤーモルドに通気孔(ベント)を設けることで低音が外耳道から外へ漏れ、**低音域の利得が相対的に低下**します。250Hz低減の代表的手段です。 --- 【試験対策ポイント】 補聴器の**周波数別調整法**は頻出です。部位別に整理しましょう。 | 目的 | 有効な手段 | |---|---| | **低音(250Hz)低減** | ベント拡大・音質調整器(低音下げ)・イヤホン交換・ノイズサブレッサー | | **中音のピーク平坦化** | **音響ダンパー** | | 高音強調・低減 | ホーン型イヤモールド・音質調整器 | 覚え方: - **ベント=低音を逃がす**(低音減) - **ダンパー=中音のピークを抑える**(中音域用) - **ホーン=高音を上げる** 「ダンパー」は名称から「全体を減衰させる」イメージを持ちやすいですが、実際は**中音域限定**という点が国試の引っかけポイントです。
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