STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第18回 言語聴覚士国家試験 第12問

精神医学第18回
思路(思考過程)の異常はどれか a.連合弛緩 b.誇大妄想 c.妄想知覚 d.思考途絶 e.観念奔逸 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

正答:3番

解説
■ 正答:3番 — a,d,e(連合弛緩、思考途絶、観念奔逸) 思路(思考過程)の異常とは、「思考の流れ・スピード・組織化の障害」を指します。連合弛緩は思考の関連付けの崩壊、思考途絶は思考の途中での中断、観念奔逸は思考のスピード異常で、いずれも思考過程そのものの異常です。一方、誇大妄想と妄想知覚は思考の「内容」の異常(妄想領域)であり、思路の異常ではありません。 --- 【各選択肢の解説】 a. 連合弛緩 ✅ 正しい。連想の筋道が立たなくなり、思考が支離滅裂になる状態。統合失調症の陽性症状として典型的です。思路(思考過程)の異常に該当します。 b. 誇大妄想 ❌ 誤り。自分は偉大だ、特別な能力を持つなど、根拠のない信念を持つ状態。これは思考の「内容」の異常(妄想)であり、思考過程の異常ではありません。躁病状態でも見られます。 c. 妄想知覚 ❌ 誤り。知覚は正常だが、それに対する解釈が妄想的になる状態(例:「赤い車が見える→自分を監視する合図」)。これも思考の「内容」の異常(妄想領域)で、思路の異常ではありません。 d. 思考途絶 ✅ 正しい。思考が突然中断し、一時的に空白になる状態(思考制止とも呼ぶ)。統合失調症の陰性症状。思考過程(流れ)の明らかな異常です。 e. 観念奔逸 ✅ 正しい。思考のスピードが加速し、次々と新しい観念が浮かぶ状態。躁病やせん妄で見られます。思路のスピード異常であり、思考過程の異常に該当します。 --- 【試験対策ポイント】 思考の異常の分類(重要) | 分類 | 項目 | 説明 | 疾患例 | |---|---|---|---| | 思路の異常(思考過程) | 連合弛緩 | 思想の関連付けの崩壊→支離滅裂 | 統合失調症 | | 思路の異常(思考過程) | 思考途絶 | 思考が突然中断→空白 | 統合失調症 | | 思路の異常(思考過程) | 観念奔逸 | 思考スピード異常(加速) | 躁病、せん妄 | | 思路の異常(思考過程) | 思考緩慢 | 思考スピード異常(減速) | うつ病、パーキンソン病 | | 思考内容の異常(妄想) | 誇大妄想 | 自分は偉大・特別という信念 | 躁病 | | 思考内容の異常(妄想) | 被害妄想 | 自分が被害を受けるという信念 | 統合失調症 | | 思考内容の異常(妄想) | 妄想知覚 | 知覚は正常だが解釈が妄想的 | 統合失調症 | 紛らわしい選択肢の区別法 ・「思考内容」vs「思考過程」:内容はWHAT(何を考えるか)、過程はHOW(どのように考えるか) ・「誇大妄想」「妄想知覚」「被害妄想」→全て思考内容の異常(妄想) ・「連合弛緩」「思考途絶」「観念奔逸」「思考緩慢」→全て思考過程の異常
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