第18回 言語聴覚士国家試験 第15問
小児科学第18回
ウエスト症候群について正しいのはどれか。
- 1.学童期に発症する。
- 2.全身強直間代発作を認める。
- 3.脳波は正常である。
- 4.副腎皮質刺激ホルモンが有効である。 ✓
- 5.知能は正常である。
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — 副腎皮質刺激ホルモンが有効である。
ウエスト症候群は乳幼児期(生後3~12ヶ月が典型的)に発症する重篤な難治性てんかんで、点頭てんかんとも呼ばれます。特徴的な治療として副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)療法が第一選択とされ、高い有効性を示します。この疾患は予後が悪く、多くの場合に発達遅滞や知能障害を伴うため、早期診断と積極的な治療が重要です。
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【各選択肢の解説】
1. 学童期に発症する。
❌ 誤り。ウエスト症候群は乳幼児期(典型的には生後3~12ヶ月、遅くとも2~3歳まで)に発症します。学童期発症は当てはまりません。
2. 全身強直間代発作を認める。
❌ 誤り。ウエスト症候群の特徴的発作は「点頭発作」(head drop、kneelingなど)であり、全身強直間代発作ではありません。短い間代性の発作が多数回反復します。
3. 脳波は正常である。
❌ 誤り。ウエスト症候群の脳波は「ヒプスアリスミア」(hypsarrhythmia)と呼ばれる特異的パターンを示し、高振幅の無秩序な棘波と徐波が混在します。これは診断に重要な所見です。
4. 副腎皮質刺激ホルモンが有効である。
✅ 正しい。ACTH療法(またはコルチコトロピン療法)はウエスト症候群の第一選択治療であり、50~60%の症例で発作消失が得られます。ビガバトリンと並ぶ有効な治療選択肢です。
5. 知能は正常である。
❌ 誤り。ウエスト症候群は予後が悪く、約50~90%の患者が何らかの発達遅滞や知能障害を呈します。早期治療で発作制御できても、神経学的後遺症が残存することが多いです。
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【試験対策ポイント】
ウエスト症候群の要点
| 項目 | 特徴 |
|---|---|
| 発症年齢 | 生後3~12ヶ月(乳幼児期) |
| 特徴的発作 | 点頭発作(head drop, nodding) |
| 脳波所見 | ヒプスアリスミア(特異的) |
| 第一選択治療 | ACTH療法またはビガバトリン |
| 予後 | 不良、発達遅滞~知能障害 |
紛らわしい知識:
- 乳幼児期てんかんの中でも「最重症」と位置付けられる
- 点頭発作は「見た目は小さな発作」だが神経学的影響は極めて大きい
- ACTH療法の成功率は高いが、発作消失後も学習支援が必要になることが多い